【産婦人科医が答える】産後の心と体の変化と対処方法

産後で心と体のバランスが崩れると「赤ちゃんは可愛いのに毎日辛い」「旦那さんのちょっとしたことで涙が出る」

意味もなく自分を責めてしまい、辛かったり苦しかったりするかもしれません。

この記事では、産後に起こる心と体の変化と対処方法について、長野県立信州医療センター産婦人科医の堀田大輔先生にお聞きしたことをお伝えします。

産後の心と体に変化が起こる原因や、産後うつなどの対処方法をお伝えしているので、気持ちを軽くするために役立ててみて下さい。

長野県立信州医療センター 産婦人科医
堀田大輔 医師
 
女性の思春期から老年期に至るまでのトータルヘルスケアを意識して、地域の産婦人科診療に
あたっている。
 
特に、周産期及び産後のメンタルヘルスに関しては、小児科・産婦人科・精神科の医師、助産師、看護師、医療ソーシャルワーカー、保健師など多職種が集まる検討会を開き、メンタルヘルスの向上に積極的に取り組んでいる。

産後、心と体に変化が起こるのはなぜ?

唐木
唐木

産後の心と体に変化が起こるのは、どうしてなんでしょうか?

堀田先生

まず一つとしては、出産後のホルモンバランスの変化が要因としてあります。

 

もう一つは育児に対するプレッシャーであったり、出産による疲れ育児による睡眠不足、精神的ストレス、体へのストレスが原因となって、心と体に変化が起きます。

ホルモンバランスの乱れはなぜ起こるのでしょうか?

唐木
唐木

ホルモンバランスの乱れはどうして起こるのですか?

堀田先生

妊娠すると、胎盤が出来て、胎盤からはホルモンが産生されます。

 

出産すると胎盤がなくなって、そこから出ているホルモンが一気になくなります。

 

女性の体は妊娠から出産にかけて、ホルモンが劇的に変わるような状況になってしまうので、バランスが崩れてしまうのです。

産後どのような心の変化があるのでしょうか?

唐木
唐木

私も産後に、すごく涙もろくなった時がありました。

堀田先生

わけもなく涙が出てきたり、些細なことをすごく不安に感じたり、自分を責めるような気持ちになってしまう方が多いです。

 

対処法は、まずは、先ほどお伝えした症状があることを知っておくことが大切です。

 

もしそういった気持ちになった時には、旦那さんや家族であったり、通院している医療所の方であったり保健師に相談して頂いて、SOSを出せる関係を築いておけると安心かと思います。

唐木
唐木

産後の心の変化に、自分で気づいてあげることも大事ですよね。

堀田先生

そうですね。なかなか他のお母さんと比べて自分は大丈夫だとか、弱音を吐けないと考えてしまう方も多いので「自分の気持ちを言っても良いんだよ」ということを、分かってもらえたら良いかなと思います。

産後、どんな体の変化があるのでしょうか?

唐木
唐木

体にもいろんな変化が起こりますか?

堀田先生

特に困るものとして、出産のダメージで尿もれがずっと続いてしまったり、乳腺炎になったりして、体が辛い状況になることもあります。

 

尿もれの場合は、弱ってしまった骨盤底筋(こつばんていきん)を鍛える体操をすると改善するので、医療機関で教わるのがお勧めです。

 

乳腺炎は、おっぱいが張ってきたら早めに、医療機関を受診すると悪化を防げますので気軽に相談してみて下さい。

唐木
唐木

骨盤底筋を鍛える体操は、自宅でもできるのでしょうか?

堀田先生

力の入れ方が難しいので、しっかりやるとしたら一度医療機関で教わることをおすすめしています。

 

とはいえ気になると思いますので、簡単にご説明すると、おしっこやオナラを我慢する時のように、下の方に力をぎゅーっと入れることで、筋肉を鍛えることができます。

唐木
唐木

そういった悩みは他人には相談しにくい部分もありますが、早めに医療機関にかかった方が良いということですよね。

堀田先生

そうですね。早めに受診と相談をしていただけると良いですね。

産後の心と体の変化はいつまで続くの?

唐木
唐木

産後の心と体の変化は、いつまで続くのでしょうか?

堀田先生

心の変化は、通常の体の場合でしたら1〜2週間で戻ってくることが多いです。

 

それ以上になると、少し心配になりますので医療機関を受診することをおすすめします。

 

体は症状によって変わりますが、先ほどお伝えした尿漏れに関しては、筋肉が傷ついているのでずっと続いてしまう方もいらっしゃいます。

 

乳腺炎に関しては、おっぱいをあげている間は、いつ起こしてもおかしくない状況にあります。

産後うつってどんなものなのでしょうか?

唐木
唐木

心の変化に関わる「産後うつ」という言葉もよく聞きますが、どういった状態のことをいうのでしょうか?

堀田先生

産後うつは、わけもなく涙が出てきたり自分を責めたり、不安をすごく感じるような症状が、出産後から半年くらいの間に2週間以上続くような状態のことを言います。

 

通常なら1~2週間で治る症状が3~4週間と続くようですと、産後うつの可能性が高いので病院に相談してみて下さい。

唐木
唐木

一生懸命子育てをしていると、なかなか自分では気づきにくいので、そのあたりは2週間を目安に家族や周りの人が気づいてあげる方が良いですね。

産後、間もないママへのサポートは?

唐木
唐木

産後のお母さんの周りの人たちは、どうやってサポートしていけば良いでしょうか?

堀田先生

お母さんが育児で孤立することをできるだけ避ける必要があります。

 

家族がいても、昼間は一人で子育てをしているような家庭も今は増えてきています。

 

できるだけお母さん一人を頑張らせないで、代わりに番こに家族が手伝ってあげる環境ができると望ましいかなと思います。

 

理想を持って育児をしているお母さんも多いので、その場合は育児以外の家事を手伝うなど工夫してみて下さい。

 

お母さん自身が家族に頼れないこともあるので、家族から積極的に声をあげると良いかなと思います。

妊娠中、産後のママへのメッセージ

唐木
唐木

出産について不安を抱えている方や、今まさに悩んでいる方に向けてメッセージをお願いします。

堀田先生

なかなか周りに悩みを言えない時は、近くの産婦人科や小児科、行政が開設している子育て支援センターなどがあるので相談してみてください。

 

自分が行きやすいと思う場所で大丈夫です。

 

「病気でもないのに悩みだけで病院にかかって良いのかな」と考える方もいるかと思いますが、医療の役目としては病気を予防するところもあるので、気軽に相談してみて下さい。

唐木
唐木

お母さんの体が出しているSOSに早い段階で気づいて、誰かに相談することが大切ですね。

まとめ

ここまで、産後に起こる心と体の変化と対処方法について、長野県立信州医療センター産婦人科医の堀田大輔先生のインタビューをお伝えしました。

産後の心と体の変化はよくあることです。

「みんな頑張っているから…」「酷いことを考える自分は最低」など1人で悩んだり我慢したりせずに、まずは相談できる人に話してみて下さい。

それも難しいという場合は、近くの産婦人科や小児科、行政が開設している子育て支援センターを頼ってみて下さい。

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