子どもの唇の乾燥対策!看護師からのアドバイス

忙しい毎日の中で、子どもの「唇の乾燥」に気が付いても、うっかりそのままにしてしまうことがありませんか?

唇の乾燥は小さな問題のように見えますが、子どもにとっては不快感や痛みを伴いますので、簡単かつ効果的な対処法を知っておくことをお勧めします。

そこで今回は、子どもの唇の乾燥について看護師さんにインタビューを行いました。

忙しい方にも簡単に実践できる対策をご紹介しますので、ぜひ試してみてくださいね。

みらいく早苗町 病児看護師
奥田ゆうか先生
病児保育室おひさまに入職して三年目。お子様の安心と健康のため、笑顔と優しさを大切に、一人ひとりに寄り添った保育看護を行っています。

子どもの唇の乾燥の原因とは?

小川

まず、子どもの唇が乾燥する一般的な原因について教えていただけますか?

ゆうか先生

唇の乾燥は、様々な要因によって引き起こされます。

一般的な原因としては、十分な保湿ができていないなどの『セルフケア不足』、日焼けによる『紫外線の影響』、季節の冷暖房などの使用による『空気の乾燥』、食べ物や飲み物、添加物薬品などの『刺激物』、唇をなめる・触る・テッシュやタオルで拭くなどの『習慣』があります。

小川

子ども特有の原因はありますか?また、季節によって唇の乾燥はどのように変わるのでしょうか?

ゆうか先生

子どもたちの場合、水分摂取が不十分であることやビタミン不足唇を舐めるなどの習慣から乾燥を引き起こします。

また、冬には寒さや風、湿度による影響が大きく、夏場では強い日差しやエアコンにより唇の乾燥が起こりやすくなります。

これらの季節ごとの要因を理解し、適切な対策を行う事が大切です。

乾燥が引き起こす唇の症状

小川

唇が乾燥するとどのような症状が起こりますか?

ゆうか先生

一般的な症状として以下のようなものがあります。

【一般的な症状】

  • 唇がガサガサして、皮がむけやすい
  • 口の端(口角)にも亀裂やびらんができる
  • 痒みがある
  • 飲み物や食べ物の汁がつくとしみる

子どもの唇の乾燥予防

小川

子どもの唇の乾燥を予防する方法についてお聞きしたいのですが、効果的なアプローチはあり

ますか?

ゆうか先生

はい、いくつか重要なポイントがあるのでご紹介しますね。

こまめに保湿ケアを行う

ゆうか先生

唇は角質層が薄く、頬や額と異なり皮脂腺がないため、表面を守ってくれる皮脂膜を作ることができません。

そのため、保湿が大切です。

低刺激のリップクリーム・ワセリン・医師が処方する唇用の処方薬などを使った保湿ケアを、こまめに行います。洗顔後や入浴後も忘れずに行いましょう。

ゆうか先生

予めワセリンなどで唇の保護をしておくことで、直接唇に唾液が付くことを予防し、舐めても乾燥しにくく、めくれかかっている皮も保護することができます。

屋外で遊ぶ時には、UVプロテクションが含まれたリップクリームを使用するとよいでしょう。

冬場は、保湿効果の高い成分が入ったリップクリームを使うこともよいと思います。

十分な水分補給を行う

ゆうか先生

子どもは大人に比べて脱水になりやすく、特に発熱や下痢・嘔吐がある時は注意が必要です。

唇の乾燥や尿が少ないなどの症状が出ている時は脱水が疑われますので、十分な水分を取らせることが大切です。

室内の湿度を適切に保つ

小川

他に家庭でできる対策はありますか?

ゆうか先生

室内の湿度を適切に保つことも対策の一つです。

加湿器を使ったり、濡れたタオルを暖房器具の近くに置いたりすることで、部屋の空気が乾燥しすぎないようにできます。

最適湿度は、夏場は50~60%、冬場は40~50%と言われています。

食事の栄養バランスを意識する

ゆうか先生

食事面では、粘膜や皮膚の再生に重要な成分であるビタミン類、特にビタミンA・B2・B6、亜鉛が含まれた食品を積極的に取り入れるとよいと思います。

「皮がむける」「ブツブツができた」などの症状には早めの対処を

小川

子どもの唇に皮がむけたり、ブツブツができたりすることがありますが、これらの症状にはどのように対処すべきですか?

ゆうか先生

唇の皮がむける症状は、しばしば乾燥や外的刺激によって引き起こされます。

この場合も、保湿を重視したケアが効果的です。

リップクリームやワセリンを使い、保湿するとよいでしょう。

ブツブツができたりする場合は、病気が隠れている可能性があります。

小川

ブツブツが出る原因と、対処法について教えてください。

ゆうか先生

唇にブツブツが出る場合、それはアレルギー反応やヘルペスなどの感染症の可能性があります。

特に、症状が急速に悪化する場合や、痛みや熱を伴う場合は、速やかに医師の診察を受けることをお勧めします。

家庭での応急処置としては、清潔を保ち、ワセリンなどの刺激の少ない保湿剤を使うとよいでしょう。

また、注意してほしい症状として、数日以上続く場合や、赤くなる、腫れる、湿疹ができる、水泡ができる、痛みが伴う、などの症状がある場合は、速やかに医師の診察を受けてください。

また、症状が悪化する場合や、食事や話すことに影響が出ている際も、医師に相談したほうがよいでしょう。

よくある質問(FAQ)

小川

親御さんからよく寄せられる質問について教えてください。

Q.小さな子どもや赤ちゃんにリップクリームを使わせても大丈夫ですか?

ゆうか先生

リップクリームは、特に冬場の乾燥防止に有効ですが、子どもに使用させる場合は、無香料で自然由来の成分を含むものを選ぶことをお勧めします。

子どもが誤って飲み込まないよう、親がしっかりと見守り、安全に使用してください。

Q.乾燥した唇を舐めても大丈夫ですか?

ゆうか先生

実は、唇を舐めると一時的に潤いを感じますが、唾液が蒸発する時に、唇の自然な潤いを奪ってしまいます。

また、唾液そのものが刺激になり、唇の乾燥をさらに悪化させてしまいます。

唇を舐める習慣があるお子さんの場合は、その行為をしないように声掛けを行い、こまめに保湿することが大切です。

Q.子どもの唇の乾燥について、他に気を付けた方がよいことはありますか?

ゆうか先生

子どもの唇の乾燥は一見小さな問題のように思えますが、病気のサインの可能性もありますので、慎重に対応しましょう。

日頃から保湿や水分補給など適切なケアを行い、唇の乾燥や荒れなどトラブルが起きた場合は、唇がどのように荒れているのか、子どもの日頃の仕草が唇の荒れに繋がっていないか、子どもをじっくり観察することも大切です。

そして、症状が改善しない場合や心配な症状があれば、医療機関に相談することをお勧めします。

まとめ

看護師へのインタビューを通じて、子どもの唇の乾燥や荒れに関する基本的な知識を学ぶことができました。

まず、唇の乾燥の一般的な原因として、空気の乾燥や子どもの唇を舐める習慣が挙げられます。これらに対する対策として、保湿や適切な水分補給、唇を舐めたり、触ったりする事を避けることが大切である事がわかりました。

また、季節ごとの対応の違いを理解し、冬には加湿を、夏には紫外線対策をすることも大事なポイントです。

特に皮がむけたりブツブツができたりする場合は、乾燥だけではなく、アレルギーや感染症まで様々な原因による可能性があり、適切な対応が必要です。

日ごろから保湿に努め、症状が重い場合や改善しない場合は、早めに医療機関に受診するようにしましょう。

子育ての日々は忙しいものですが、私たち大人がこのような小さなサインに注意を払い、日ごろから適切なケアを行うことで、子どもの健康と快適さを保つことができます。

この記事が、日々の子どもの唇ケアに役立てていただけたら嬉しいです。

\こちらの記事もおすすめです/

子育ての悩みに専門家が答えます!
↓みらいネット オンライン保育園はこちら↓

家庭で子育てをしているママたちが、オンラインで集まって交流したり、専門家とZoomを繋いで相談したり。一緒に子育てを楽しみましょう!

この記事を書いた人

小川愛海
子育てに役立つ情報を取材していきます。

この記事は役に立ちましたか?