産休・育休が明けて、保護者が仕事に復帰する際、心強い味方になるのが保育園の存在です。
しかし「何歳から保育園に預けるのが良いのかわからない」「1歳から保育園に預けるのは、子どもがかわいそうなの?」など、保育園に預けるタイミングで悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、低年齢から子どもを保育園に通わせるメリット・デメリットについて、実際に1歳から子どもを保育園に預けた保護者を対象にアンケート調査を行った結果をまとめました。
※本記事は、一般社団法人信州子育てみらいネットが運営する保育園に通う1歳児の保護者を対象としたアンケート結果をもとに作成しています。
目次
【メリット】1歳から保育園に預けて良かった点
実際に1歳から保育園にお子さんを預けた保護者からは、次のような声があがりました。
- 月齢、年齢の近い子どもと遊ぶ機会が増えた
- 子どもの成長に良い影響があった
- 栄養バランスを意識した食事を食べさせてもらえた
- 育児について相談できた
- 保護者にも良い影響があった
アンケートの結果を、詳しく紹介します。
月齢、年齢の近い子どもと遊ぶ機会が増えた
<実際の保護者の声>
近い月齢の子どもと遊ぶ機会が増えました。
お友達ができたようで、お家でもたくさんお話してくれます。
コロナ禍であまり人と触れ合いのない生活だったせいか、とても人見知りの娘。でも保育園に通い始めて、はじめてママから離れてお友達や先生、自分の世界を見つけることができました!
子どもなりに社交的になった(休日も公園などで初めて会う子どもたちの輪に入りたがる)と感じます。
保育園では、月齢や年齢が近い子どもと集団生活を行います。そのため、家庭での保育と比べると、多くの友達と触れ合う機会が増えるでしょう。
特に、2019年末から続くコロナ禍の影響で、お子さんの友達作りに悩んでいる保護者の方も多いはず。低年齢から保育園に通うことで、月齢や年齢が近い子どもと遊ぶ機会が増えるのは大きなメリットといえます。
子どもの成長に良い影響があった
<実際の保護者の声>
生活リズムが整いました。周りから良い刺激を受けて成長していると感じました。
まず言葉を覚えるスピードが早かったと思います。言葉をたくさん話すようになりました。
同年齢のお友達の影響で、食べられるものが増えました。
トイレトレーニングもスムーズに進みました。
ママが知らないお歌も、いつのまにか覚えて、よく歌っていました。
多くの人と関わることは、子どもの成長にはプラスの影響を与えます。
保育園に通うことで「生活のリズムが整った」「たくさんお話しするようになった」「トイレトレーニングがスムーズに進んだ」など、子どもの成長に関する声も多くあがりました。
栄養バランスを意識した食事を食べさせてもらえた
<実際の保護者の声>
きちんと栄養バランスがとれている食事を食べさせてもらえて、助かりました。
家庭だけでは、どうしても日々の食事のメニューがワンパターン化してしまう、と悩んでいる保護者も多いでしょう。
保育園には、国の基準で定められた人数の調理員が常勤しています。また保育園のスタッフとして栄養士が勤務していたり、給食の委託先に栄養士が勤務していたりすることで、日々、栄養バランスを意識した献立が提供されています。
育児について相談できた
<実際の保護者の声>
保育士さんが、子育ての相談にのってくれるのも嬉しいです。
不安に思うことを相談できる人(保育士さん)が身近にいると思うと心強いですね!
1歳前後の乳幼児の子育ては、悩みが尽きないものです。そんな時、育児のプロである保育士に子育てについて相談できる環境は、保護者にとって心強いものでしょう。
保育園の連絡ノートなどで家庭での様子を知らせたり、保育園で実践している育児のポイントを共有してもらったりと、保育士と上手にコミュニケーションをとり、家庭での育児にも活かしているようです。
保護者にも良い影響があった
<実際の保護者の声>
子どもから離れることでストレス発散ができました。
安心して仕事に行けました。
1歳から子どもを保育園に預けている保護者のアンケートでは、保護者自身にとっても良い影響があった、という回答が見られました。
育児において、親子の時間が大切であることはもちろんですが、日々の子育てにどうしてもストレスを感じてしまうこともあるでしょう。子どもを保育園に預けて、安心して仕事に行くことで、保護者の生活にもメリハリが生まれ、ポジティブな気持ちで子どもと向き合える場合もあります。
【デメリット】1歳から保育園に預けて苦労した点
実際に1歳から保育園にお子さんを預けた保護者からは、次のような声があがりました。
- 子どもの体調不良の対応で苦労した
- 入園・登園準備が大変だった
- 子どもと過ごす時間が減ってしまった
アンケートの結果を、詳しく紹介します。
子どもの体調不良の対応で苦労した
<実際の保護者の声>
子どもが風邪をひくことが多かったです。
体調不良で呼ばれることが何度もあり、覚悟していましたが大変だなと思いました。
体調不良になると仕事を休まなければなりません。子どもは何も悪くないのに、『なぜ、体調不良になったの?』と責める気持ちが沸いてしまったり、なぜすぐに気が付かなかったのかと自分を責めてしまったり……。
急な呼び出しのたび、仕事の都合をつけたり、家族と連携をとったりは、どうしてもママがメインになるので、神経を使いました。
1歳から保育園に預けて苦労した点の中でも「子どもの体調不良」に関する声は、多くあがっていました。
特に、登園後に子どもが発熱して呼び出しが入り、仕事を早退したり、仕事を休まざるを得なくなったりした場合、職場に対して申し訳なく感じる保護者も多いようです。1歳から保育園に通わせるのであれば、家族や職場と連携し、急な呼び出しにも対応できる準備をしておきましょう。
入園・登園準備が大変だった
<実際の保護者の声>
子どもの持ち物の「名前書き」が大変でした。
とにかく毎朝の準備が大変!
保育園に通う場合、子どもの持ち物には、全て記名が必要です。着替えや登園バックはもちろん、おむつ1枚1枚にも名前を書いて持参する保育園もあります。入園前の準備だけでなく、洋服を新調したり、新しい持ち物が増えたりといった場合にも、都度「名前書き」が必要になるのは、働く保護者にとってなかなかの手間でしょう。
さらに、毎朝の準備は「まるで嵐のよう!」というご家庭も少なくありません。登園前の準備をルーティーン化し、家族で協力しながら乗り切ることが大切です。
子どもと過ごす時間が減ってしまった
<実際の保護者の声>
初めて歩く瞬間など、初めて出来たことが見れないかもしれないのは、残念に思います。
子どもと過ごす時間が減ってしまったのは、やはり少しさみしく感じました。
1歳前後の子どもは、「昨日できなかったことが、今日はできた!」など、日々成長していきます。
家庭で育児をしている場合は、1つ1つの成長に、保護者が立ち会うこともできるでしょう。しかし保育園に預けている場合は、初めての貴重なシーンを見逃してしまうこともあるかもしれません。
少し寂しく感じるかもしれませんが、保育士としっかりコミュニケーションをとり、お子さんの成長に対する喜びを共有しましょう。そして、保育園から帰ってきたら、たっぷりとスキンシップをとり、子どもと向き合う時間を作ることが大切です。
まとめ
今回は、1歳から子どもを保育園に預けた保護者に「良かった点」「苦労した点」について、詳しくお話を伺いました。保育園に通うことで、月齢や年齢が近い子どもと遊ぶ機会が増えたり、成長に良い影響があったりと、多くの保護者がメリットを感じていることがわかりました。
しかし、体調不良による呼び出しや子どもと過ごす時間が減ってしまうなど、低年齢から保育園に通っているからこその苦労や悩みがあるのも事実です。
子育ての悩みは1人で抱え込まず、家庭や職場、そして保育士と連携を取りながら、仕事と子育ての両立を目指すことが大切なのではないでしょうか。
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