保育園でマスクは必要?保育園が考える最適な策とは

ここ数年、新型コロナウイルス感染症の影響により皆がマスクをしている光景が当たり前になりました。

感染症の拡大が落ち着きを見せつつある今、「保育園でまだ子どもにマスクをさせた方がよいのだろうか?」と迷う保護者の方もいらっしゃると思います。

そこで今回は、現場で働く保育士の大日向先生に、保育園でのマスク着用に対する考え方についてお聞きしました。

大日向光先生
みらいく保育園 園長
大日向 ひかる先生
幼いころからなりたかった保育園の先生になり二十数年間、市立の幼稚園、認定こども園、企業主導型保育園に勤務し、担任や主任を務めています。”Going my way”をモットーに、自分らしく保育の仕事を楽しんでいます!

保育園でのマスク着用について

yamada
山田

現在保育園では、子どもたちのマスクの着用は推奨されているのでしょうか?

大日向光先生
ひかる先生

当園の基本的な方針としては、子どもたちにマスクの着用を強制することはしていません。

例えば風邪の症状が出ている時など、特別な状況であれば、感染を防ぐために短時間だけ着用をおすすめすることはありますが、日常的には必要ないと考えています。

大日向光先生
ひかる先生

何より、子どもたちが自由に表情を見せ、コミュニケーションを取ることが大切だと感じているからです。

厚生労働省からの通知では、2歳未満の子どものマスク着用は特に推奨されていません。

2歳以上の子どもについても、マスクの着用は特に求めないとされています。

ただし、基礎疾患を持つ子どもや感染に対して不安を感じる子ども・保護者には適切に配慮すること、そして換気などの対策をしっかり講じることが重視されています。

yamada
山田

保護者からの反応や質問は、どのようなものがありますか?

大日向光先生
ひかる先生

新型コロナウイルス感染症の拡大で、マスク着用の意識が高い保護者の方が多いです。

しかし、当園のスタンスを説明すると、ほとんどの保護者が納得してくださいます。

子どもたちの健康と安全が第一ですので、その観点からマスクの取り扱いについて考えています。

マスクをつける際の子どもたちの反応は?

yamada
山田

先ほどのお話で、保育園では日常的には子どもたちにマスクの着用を強制していないと伺いましたが、特別な状況でマスクを着用させる場面もあると伺いました。

その際の子どもたちの反応はどのようなものでしょうか?

大日向光先生
ひかる先生

咳がひどい場合、おうちからマスクをしている場合はそのままマスクをします。

保育園側からマスクを用意してさせるということは無く、マスクができなくて心配な場合はおうちで療養などの協力もしていただきます。

yamada
山田

マスクができない場合の感染対策はどのように対応していますか?

大日向光先生
ひかる先生

マスクの代わりに他の方法で感染予防対策を講じています。

例えば、こまめな手洗いの指導や、適切な距離を保つように心掛けるなどです。

最終的には、子どもの安全と快適さが最優先となります。

yamada
山田

そういった柔軟な対応が必要なのですね。マスクをつけた時、楽しそうにしている子どももいるのでしょうか?

大日向光先生
ひかる先生

そうですね、マスクをアクセサリーのように楽しんでいる子どももいます。

お気に入りのデザインのマスクを持ってきたり、マスクを通して「かくれんぼ」をしたりするなど、遊びの一部として取り入れていることもあります。

大人と同じことをしているという嬉しさもあるように見えます。

子どもたちは、どんな状況下でも遊びの要素を見つけ出して楽しむことが得意ですね。

yamada
山田

確かに、子どもたちの適応力と柔軟性や発想力には驚かされます。保育園のマスクの取り扱いに関しては、子どもたちの感じること、考えることが大切にされているのが伝わってきました。

子どもの健康とマスク

yamada
山田

次に子どもの健康とマスクの影響について教えて下さい。

一般的に、子どもが長時間マスクを着用することによる健康上の影響はあるのでしょうか?

大日向光先生
ひかる先生

適切に使用されている限り、マスクが子どもの健康に大きな悪影響を及ぼすことは少ないです。ただし、長時間マスクをつけることで、暑さや息苦しさを感じる子どももいます。

yamada
山田

そのような場合、具体的にどのような対応をしていますか?

大日向光先生
ひかる先生

子どもが息苦しさを感じたり、マスクが湿ってきたりした場合、一時的にマスクを外すよう声をかけています。

yamada
山田

マスクの中で息をしていると、酸欠のリスクなどは考慮されていますか?

大日向光先生
ひかる先生

その点についても、確かに保護者の方からの質問を受けることがあります。実際には、通常のマスク使用において酸欠が起きることはほとんどありません。

しかし、運動時や高温・高湿度な環境下での長時間のマスク着用は避けるよう、子どもたちや保護者にも伝えています。

yamada
山田

なるほど、やはり子どもたちの健康と安全を第一に考えた対応がなされているのですね。

大日向光先生
ひかる先生

はい、何よりも子どもたちの健康と安全が最優先です。マスクの使用に関しても、その原則は変わりません。

子どものマスクに関する保育園での考え

yamada
山田

これまでのお話から、保育園でのマスクの取り扱いや、その影響について多くを学ばせていただきました。

最後に、先生の保育園自体が、子どもたちのマスク着用についてどのような考えを持っているのか教えていただけますか?

大日向光先生
ひかる先生

当園では、子どもたちの健康と安全を最優先に考えています。

その上で、マスクに関しては「強制的なものではなく、状況や個人のニーズに応じた選択」としています。

yamada
山田

「状況や個人のニーズに応じた選択」とは、具体的にどのようなことを指しますか?

大日向光先生
ひかる先生

例えば、風邪の症状がある子や、特定の病気の予防のために一時的にマスクを着用することも考慮しています。

また、親御さんから「今日はマスクを着用させてほしい」との希望があれば、その意向を尊重します。

一方で、マスクをつけることで過度に不安を感じる子や、身体的な理由でマスクの着用が難しい子には無理につけさせません。

yamada
山田

それは、非常に柔軟かつ理解のある対応をされていらっしゃるのですね。保護者の方々からは、どのようなフィードバックを受けていますか?

大日向光先生
ひかる先生

もちろん、マスクに関する意見や懸念はさまざまですが、それぞれの家庭の状況や意向を尊重し、子どもたち一人一人に合わせたケアを心掛けています。

その点は高く評価していただいているようです。

yamada
山田

保育園の方針として、子どもたちの心の健康や感性を大切にしているということが伝わりました。ありがとうございました。

まとめ

保育園では、基本的に子どものマスクの着用は強制せず、コミュニケーションの取りやすさを大切にしているということが分かりました。その上で、子どもたちの健康や安全を最優先に考え、それぞれの家庭や子どもの気持ちを尊重した対応がなされているようです。

厚生労働省の通知でも、2歳未満の子のマスク着用は奨められておらず、さらに2歳以上の子どもに対しても強制するものではありませんので、各自の判断に委ねられているようです。

適切に着用されていれば、マスクは健康に大きな影響を与えることはありません。しかし、長時間マスクを着用せざるを得ない状況では、子どもが息苦しさを感じる場合がありますので、適度に休憩を取って、新鮮な空気を吸うようにしましょう。

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この記事を書いた人

yamada
山田怜奈
長野県立大学グローバルマネジメント学科2年の学生ライターです。こどもについてもっと知っていきたいです!

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