子どもの3つの感染症対策と予防方法

ここでは、子どもの感染症対策について、特定医療法人新生病院 院長の石井栄三郎先生先生に行ったインタビューをお伝えします。

この記事を読むと、次の3つが分かります。

  • 子どもの感染症対策
  • 手洗いうがいを進んでやってもらう方法
  • 親が感染した際の対処方法

お子さんの感染症対策をする際の参考にして下さい。

特定医療法人新生病院 院長
石井栄三郎先生

長野県内の様々な医療機関で小児科医療に携わり、現在は外来診療と、難病の子どもを対象に訪問診療を行う。

小児科医のミッションは「子どもの健やかな成長と発達を支援し、立派な成人になるまで見守っていくこと」を信条に、情熱と愛情を持って診療にあたっている。

子どもは、どんな感染症対策をしたらいいですか?

唐木
唐木

子どもは、どんな感染症対策をしたらいいですか?

石井先生

新型コロナウイルス感染症を予防するには、次の3つのキーワードがあります。

 

1:感染源 :コロナウイルスに感染している人もしくは汚染されたもの

2:感染経路:「飛沫」と「接触」

3:免疫力 :体に入ってきたウイルスを退治する力

 

1つ目の感染源は、「遮断」と「近づかないこと」が大切です。

 

街では感染しているか分からない人が歩いている可能性があるので、三密を避るように意識してみて下さい。

 

また、感染源に近づかないことも大切です。

 

2つ目の感染経路も、遮断するようにしてみて下さい。

 

感染の原因になるのは、「飛沫を吸い込む」「ウイルスに触れた手で口、鼻、目を触る」の2点です。感染経路を遮断するために、マスクの着用や手洗いが大切です。

 

3つ目の免疫力は、免疫力をつけることが大切です。

 

免疫力をつけるにはワクチンが一番ですが、まだ実用化されていません。ですので、免疫力を付けるために、体の健康状態を保つことを意識してみて下さい。

 

体調が良いと、ウイルスが入っても症状が出ずに済みます。

 

免疫力を高めるには、栄養のある食べ物をバランスよく摂り、十分に休養して、気持ちを明るく楽しく過ごすことが大事です。

 

また、免疫力の高め方は、大人も子供も変わりません。大人も子供も一緒になって、楽しんで免疫力を高めることが大切です。

子どもの手洗いやうがいが難しいのですが、どうしたらいいでしょうか?

唐木
唐木

赤ちゃんや小さい子どもの手洗いやうがいが難しいのですが、どうしたらいいでしょうか?

石井先生

小さい子どもは、本人がやる気にならない限り、手洗いなどを厳しく注意すると逆効果になってしまいます。

 

厳しく注意すると、癇癪をおこして手洗いどころではなくなります。

 

小さなお子さんに言い聞かせる時は、子どもと同じ高さの目線になるようにしゃがみ、「コロナウイルスが怖いから手を洗おうね」「マスクをつけようね」とお話ししてみて下さい。

 

それでも言うことを聞かない場合は諦めて、様子を見ることも大切です。

 

厳しく言い続けると、子どもも親もストレスが溜まり、互いに良い関係ではなくなってしまいます。すると、免疫力が落ちてウイルスに負けてしまう可能性が高くなります。

 

前向きに、良い関係を保ちながら免疫力を高め、ウイルスを退治しましょう。

 

また、親自身がしっかり手洗いやマスクをしている姿勢を子どもに見せることも大切です。親のマネをしてもらいながら、仲良くやっていくことを意識してみて下さい。

 

外出先で触った物から感染する可能性は高いでしょうか?

唐木
唐木

外出先で触った物から感染する可能性は高いでしょうか?

石井先生

感染する可能性はあります。できるだけ手洗いやマスク着用をして頂いた方が良いです。手指消毒だけでも効果があります。

 

ただ、「その辺触っちゃダメ!」など、あまり神経質になって子供を叱ったり怒鳴ったりするのはかえって良くありません。やりすぎないようにしましょう。

 

親が常にビクビクしていると、子供に伝わってしまいます。子供が常に信頼できるよう、親は大きく構えて子供を優しく支えてあげましょう。

親が感染してしまったら、どうすれば良いでしょうか?

唐木
唐木

親が感染した場合は、子どもと隔離することが一番です。

石井先生

ただ、親と離れさせられるのは子供にとって大変辛いことです。

 

万が一親が感染して子供と隔離することになる場合は、周りの支援者は、子供によく言い聞かせながら、温かく包み込んであげるようにしてみて下さい。

 

子供はわがままを言うかもしれませんが、怒らないように気をつけることが大切です。

 

「どうしても隔離できない」「子供の世話を頼める人がいない」という場合は、親が面倒を見るしかありません。

 

その場合は、子供にうつさないよう、マスクの着用や手洗い、消毒を最大限行い、なるべく子供と距離を空けましょう。

 

一方で、子供の気持ちにストレスをかけないよう気をつけて下さい。

 

うつしたらいけないと思って「こっちへ来るな」などと言ってしまうと、子供は本当に悲しくなってしまいます。

 

ストレスがたまるとウイルスに対する抵抗力や免疫力が落ちてしまう可能性があるので、注意しましょう。

※厚生労働省から「新型コロナウイルスの感染が疑われる人がいる場合の注意点」として、次の要項が公開されています。

  1. 感染者と他の同居者の部屋を可能な限り分ける
  2. 感染者の世話をする人は、できるだけ限られた方(一人が望ましい)にする
  3. できるだけ全員がマスクを使用する
  4. 小まめにうがい・手洗いをする
  5. 日中はできるだけ換気をする。
  6. 取っ手、ノブなどの共用する部分を消毒する
  7. 汚れたリネン、衣服を洗濯する
  8. ゴミは密閉して捨てる

引用:厚生労働省HP

石井先生から子育て中の皆様にメッセージ

石井先生

コロナウイルスは、感染したら必ず発症するとは限りません。免疫力を高めるために、子供と一緒に遊んだり体操をしたり、手洗いソングを歌うなど、親子で楽しむのがおすすめです。

 

「ウイルスをやっつけるんだ!」という気持ちで楽しく家庭時間を過ごすように意識してみて下さい。

まとめ

ここまで、子どもの感染症対策について、特定医療法人新生病院 院長の石井栄三郎先生先生に行ったインタビューをお伝えしました。

お子さんの感染症対策をする際の参考にして下さい。

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