子どもがスーパーやコンビニなど、人目につく場所で寝転がって駄々をこね、困ってしまったことはありませんか?
子どもに人前で派手に騒がれて反発されると、恥ずかしさと申し訳なさで途方に暮れてしまいますよね。
実は、子どもがそのような困った行動をとる裏側には、子どもなりの理由があるのです。
そこで今回は、学生さんにインタビュワーになってもらい、保育士のゆりか先生に「子どもが駄々をこねる理由や背景・対処法」についてお話を伺いました。
この記事を読むと、次の3つがわかります。
- 子どもが駄々をこねるわけ
- パパ・ママの気持ちが楽になる方法
- 子どもが駄々をこねた時の対処法
駄々こねを上手に対処する方法を身につけて、パパ・ママのストレスを減らしていきましょう!
ゆりか先生
東京の乳児院で13年間勤め両親の転居を機に共に長野市へ移住。保育とは全く違う職業や、両親の介護も経験してきました。
みらいくに勤務し、7年目になりますが、子どもたちの成長に驚かされる毎日です。子どもの思いに寄り添い、共に一喜一憂しながらも、心穏やかな保育を目指しています。
子どもが駄々をこねる理由とは?
長野高校2年の中沢です。買い物中に、急に子どもが駄々をこねて反発するようになるのは、どうしてでしょうか?
はい、実は子どもが駄々をこねるようになるのは、成長して自我が芽生えてきた証拠なのです。
成長するに従って、「コレが欲しい」「もっと見たい」などの欲求が生まれますが、まだ幼い子どもは自分の気持ちを上手に表現することができません。それを「駄々こね」や「反発」として表しているのです。
また、大人の関心を引くために駄々をこねる場合もあります。例えば、親が複数の子どもを見ているとき、「甘えたい」「もっと自分にかまってほしい」と愛情を求める気持ちを、駄々をこねることで表現することがあるのです。
一見、わがままな行動のように見えてしまうかもしれませんが、子どもなりに理由があってそうしています。子どもが愛情を欲している時は、優しくぎゅっと抱きしめてあげたり、子どもの意見を聞いてあげたりしましょう。
駄々こねの毎日でメンタル崩壊。パパ・ママへの心の処方箋
子どもがずっと泣き続けていて、親が疲れてしまったらどうしたらよいでしょうか?
子どもが外で「おもちゃを買って欲しい!」と泣き叫んだり、「イヤイヤ」と主張し続けたりしたら、親だって疲れてしまうと思います。そんな時のために、あらかじめ自分にとってのおまじないの言葉を決めておくのがおすすめです。
「この子はまだ2歳、自分は30歳」と心の中でつぶやいて状況を客観視し、自分を落ち着かせるのがよいです。また、可能ならば一旦子どもから距離を置いて、冷静になる時間が作れるとベストですね。
イヤイヤ期の子どもの言動に傷ついてしまうことは誰でもあると思いますが、「自分の育て方が悪いのかな」と自分を責めたりせずに、「成長すれば落ち着いてくるもの」と大きな視点で捉えて、日々の子育てにあたりましょう。
2歳児のママさんから、「何か買ってあげないと子どもがすごい勢いで泣き出すので、しんどい」というお悩みを聞きました。どうしたらママさんのつらさが解消できますか?
時間が許すなら、ママさんのお話を聞いてあげましょう。解決策を示すことができなくてもかまいません。子育て中の親のモヤモヤやイライラを吐き出して、話を聞いてあげるだけでも親のストレスは和らぎます。
もし、中沢さんが弟や妹を育てた経験から、身近なパパ・ママたちに何か伝えられそうなら、「こんな方法もありますよ」と教えてあげるのもよいですね。
「子どもが出先で駄々をこね、見知らぬ人に睨まれて傷ついた」という声もありました。落ち込むパパ・ママに何をしてあげればよいでしょうか?
つらかったですね、と寄り添ってあげましょう。
子育て中は、心無い言葉を言われたり、思い通りにならないことが多かったりして、傷つくこともあると思います。気持ちに寄り添ってもらうだけでも、パパ・ママの気持ちは楽になりますよ。
駄々をこねるのは、子どもが健全に成長していっている証です。
「成長にしたがって落ち着いてくること」「親は悪くないこと」を伝えて、味方でいてあげましょう。心が傷ついているとき、味方が一人でもいると思うと心が軽くなり、育児うつやノイローゼの予防になります。
子どもが駄々をこねたときの具体的な対処法は?
「子どもが激しく駄々をこねるので、欲しがるものを買っておとなしくさせる」という対応については、どのようにお考えでしょうか?
駄々をこねて泣かれると、「早く買って静かにさせよう」と思うかもしれません。
けれど、「駄々をこねれば買ってくれる」と子どもが学習してしまう恐れがあるので、子どもの教育のためにはあまりよくないかもしれませんね。
まずは、「そうだよね。カッコイイおもちゃだもん、欲しくなるよね」と子ども目線で、子どもの主張を受け入れてあげましょう。その上で、落ち着いた声で、買えない理由を繰り返し伝えることが大切です。
1回で理解してくれなくても、繰り返し何度も伝えることで、子どもはだんだんと学習していきます。
ヒートアップして会話できる状態でないなら、いったん家に帰ったり、空いている階段に移動したりなど、場所を変えるのも一つの手です。場所を移すことで、人目を気にせずにゆっくり子どもの話を聞くことができます。
買ってあげないと子どもが動いてくれない場合、どうしたらよいでしょうか?
事前にしっかりと「買い物時の約束ごと」を共有するのはいかがでしょう。「お菓子は1つまで」「おもちゃはパパ・ママがいるときだけ」など、2~3歳の子どもでもわかるように伝えることが大事です。
約束ごとは分かりやすくシンプルにすることで、子どもも理解しやすくなります。
自分の思い通りにいかなくて動いてくれない時も、一貫して「お菓子はさっき1つ選んだよね。コレとソレ、どっちにする?」と選ばせてあげましょう。
約束が守れたら、思いきり褒めてあげてください。「約束を守れたね、すごいね!」など、子どもの行いを認めることで駄々こねも減っていきます。
毅然と対応すべきという考え方もありますが、駄々をこねる子どもを無視しても大丈夫なのでしょうか?
無視をすると、余計にヒートアップすることもあります。もし駄々をこねて動いてくれなかったり、全くこちらの話を聞いてくれなかったりするのであれば、子どもにその理由を聞きましょう。
子どもが泣いている原因は、欲しいものを買ってくれないからではない場合もあります。実はお腹が空いていたり、頭が痛かったり、空腹や体調が関係しているのかもしれません。
2~3歳になると言葉を話せるようになりますが、思っていることをすべて言えるわけではありません。
無視をお腹が空いていて、たくさんおやつを欲しがっているのなら、「おうちについたらママのおいしいご飯が待っているよ」と伝えてあげましょう。
子どもが言うことを聞いてくれない時、感情的に怒鳴ってしまって自己嫌悪に陥る方も多そうです。
親も人間なので、感情的になってしまうことがあるのは仕方のないことです。そんな時は、「自分を責めずに、子どもをフォローしてあげるとよいみたいですよ」と伝えてください。
具体的には、「子どもに謝って抱きしめてあげる」、「アナタを大好きだよと伝える」などがおすすめです。
まとめ
人目のある場所で子どもに駄々をこねられると、参ってしまいますよね。
ですが、泣き止ませるために欲しいものを買い与える対応をしてばかりいると、子どもの教育によくないこともあります。
子どもと買い物時のルールを共有して、何度も繰り返し確認し徹底させましょう!
繰り返すことで、だんだんと子どもも理解していきます。もし守ることができたら、思いきり褒めてあげてくださいね。
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