保育園に預けるとき子どもが泣くのはいつまで?泣いてしまう理由と対処法を解説

子どもが保育園の前で、「ママと離れたくない」「ヤダ~!」と激しく泣く場面に遭遇したことはありませんか?早く泣き止んで欲しいけれど、下手にあやせばヒートアップしてしまうため、対応に困っている親御さんも多いと思います。

そこで今回は、みらいく早苗町の副主任保育士の林部先生に「登園時に子どもが泣いてしまう理由と対処法」についてお聞きしました。

保育園に通い始めた子どもの心理と生活習慣の変化を知り、適切に対応できるようになりましょう!

ゆうき先生
みらいく早苗町 副主任
林部ゆうき
2歳児クラスの担任をしています。子どもの目線に立ち、それぞれの思いを受け止めたり、共有することを大切にし、後ろ向きな感情にも一緒に向き合いながら寄り添う保育をしています。
日々子どもたちに刺激をもらいながら、楽しく保育をしています。

登園時に子どもが泣いてしまう理由

金子

登園時にいつも子どもが大泣きしてしまいます。どうして泣くのでしょうか?

ゆうき先生
ゆうき先生

主に2つの理由があります。

理由①保護者と離れたくないから

ゆうき先生
ゆうき先生

1つ目は、「保護者と離れたくないから」です。「もっとママと居たい」「私を置いていかないで一緒に遊んでほしい」という気持ちから、登園時に子どもが泣くことは多いです。

特に8か月ごろから1歳半は、分離不安が強い時期です。ただ、分離不安が起こるのは、健全な発達の証でもあります。

保護者と子どもの間で確かな絆が芽生え、愛着を持っているからこそ、「離れるのがイヤ」と感じるからです。これは年齢とともに落ち着きますので、ドーンと構えましょう。

理由②よく知らない場所だから

ゆうき先生
ゆうき先生

2つ目は、「よく知らない場所だから」です。保育園に通ったばかりなら、お友達や保育士にまだそこまで馴染めていないことでしょう。

大人であっても、はじめての場所は緊張したり、不安になったりするものです。ましてや子どもなら、「怖い」と感じるのは当たり前。慣れるにしたがって、保育園は「知っている場所」「楽しい場所」という認識になり、登園時に泣かなくなりますよ。

ゆうき先生
ゆうき先生

保育園としても、登園初日は園の中を散歩して安全な場所と知ってもらうようにしたり、お気に入りのおもちゃを一緒に探したりして楽しい場所だと思ってもらうようにしています。

当園時に子どもが泣いてしまった場合の保育士の対応

金子

保護者と別れるのを嫌がって泣く子どもに、保育士はどう対応していますか?

ゆうき先生
ゆうき先生

子どもがイヤイヤと泣いているのを見ると戸惑ってしまうかもしれませんが、子どもの立場に立って、「そうだよね、寂しいよね」と気持ちに寄り添う態度を示すと、子どもの不安や不満も和らぎます。

金子

気持ちに寄り添うため、子どもに声がけをしているということですね。それでもなかなか泣き止まない子がいた場合、どうしたらよいでしょうか?

ゆうき先生
ゆうき先生

やさしく遊びに誘ってあげましょう。「ほら、あそこにあるもの、なんだろう?」「今日は公園で砂遊びをしよう」など、興味がそそられる話題を出すことで、子どもの気持ちが切り替わります。

金子

子どもの興味を引き出すということですね。
しかし、泣かれると後ろ髪をひかれて、なかなかその場を離れられない保護者がいると聞きました。保護者に対しては、どうコミュニケーションを取っているのでしょうか?

ゆうき先生
ゆうき先生

「大丈夫ですよ、いつも元気に遊んでいますから」「○○くんのママ、行ってきてください」と笑顔で送り出しています。

確かに目の前で可愛い我が子に泣かれると、親御さんも心配になると思います。ですがそこは保育士として、「多くの子どもがすぐに馴染むこと」や「ママパパがいなくなった後にケロッと遊んでいること」を伝えて、安心して出勤できるように心がけています。

当園時に泣かなくなるのはいつごろから?

金子

子どもはどれくらい経つと、当園時でも泣かなくなりますか?

ゆうき先生
ゆうき先生

子どもによるので一概には言えませんが、預け始めて1~2週間を過ぎると登園時に泣かなくなる子が多いです。しかし、最初は泣かなかったのに1か月くらいすると泣き出すなど子がいるなど、本当にその子次第なので、その子の気持ちに寄り添うことを大切にしています。

保育園に行く前に家庭でできること

金子

登園準備をしていると、保育園に行くのが嫌で家で泣いてしまう子どももいるそうです。どう対応したらよいですか?

楽しい話題を出す

ゆうき先生
ゆうき先生

楽しい話題を出してあげましょう。「今日の給食はカレーだよ」「○○ちゃんはもう来ているかな?」など、ワクワクする話をすることで、保育園に行きたい気持ちが増していきます。

ぬいぐるみやおもちゃと一緒に当園する

ゆうき先生
ゆうき先生

お気に入りのぬいぐるみやおもちゃと一緒に登園するのもおすすめです。一人じゃないとわかり、登園中に安心できます。

ただし、ご家庭のぬいぐるみやおもちゃは保育園には持ち込めません。理由としてお気に入りのおもちゃを園で紛失してしまったり、みんなが各々好きなおもちゃを持ってくるようになってしまったりすることを防ぐためです。

スタンプやシールを使ってゲーム感覚に

ゆうき先生
ゆうき先生

登園ごとにご家庭のカレンダーにスタンプやシールを貼るのもよいですね。「今日帰ったら、どのシールを貼ろうか?」と話しかけることで、子どももゲーム感覚で楽しめます。

当園時の保護者の注意点

金子

当園前に、コレをしたら逆効果!というものはありますか?

ゆうき先生
ゆうき先生

子どもが泣いてしまったとき、かわいそうだからと保護者が付き添い続ける状態にするのはやめましょう。子どもも「泣いていればママは行かない」と学習し、悪循環が生まれてしまいます。

保育園に着いたら保育士に子どもを預け、スパッと離れるようにしましょう。やがて子どもも理解し、笑顔で一緒に見送れるようになります。

通い慣れた頃に「行きたくない」と泣く…その理由と対処法

金子

急に「行きたくない!」と泣くようになった子がいます。どんな理由が考えられますか?

ゆうき先生
ゆうき先生

理由としては、4つ考えられます。

理由①長期休み明け

ゆうき先生
ゆうき先生

1つ目が「長期休み明け」です。保育園に預けても、ゴールデンウイークや夏休みなどの長期休暇で、たっぷりおうち生活を過ごした後だと、「もっとおうちに居たい」「ママと離れたくない」と大泣きするようになることがあります。

ただし、通い始めるうちに、保育園での生活リズムを思い出します。長期休み明けだからと割り切って、また慣れるのを待ちましょう。

理由②お友達とのトラブル

ゆうき先生
ゆうき先生

12つ目が「お友達とのトラブル」です。上手に言葉にできずに、ときにはお友達と喧嘩になることも。大人であれば察したり、譲ったりすることもできますが、子どもだと対処法がわかりません。

嫌な感情が残って、子どもが「行きたくない」「ヤダ」と強く登園を拒否することもあるでしょう。

ぜひ穏やかな口調で子どもの話を聞いてみてください。子どもなりの言い分もあります。つらかった気持ちに寄り添い、喧嘩の仲介をしましょう。

理由③家庭環境の変化

ゆうき先生
ゆうき先生

3つ目が「家庭環境の変化」です。例えば母親が妊娠したとき、お腹に子どもが衝突しないよう母親が子ども避けるのを、本人が敏感に感じ取って不安になっているケースも多いです。

保育園で子どもが不安定だなと思ったら、その後母親が妊娠していたという報告を受けることも実際にあります。

理由④成長に伴う変化

ゆうき先生
ゆうき先生

0歳児から通っていた場合、登園のことがあまり理解できておらず泣かなかっただけなのかもしれません。しかし、子どもの成長によって愛着が芽生えてくると、分離不安でのちに泣いて別れるのが大変になることもあります。

「ずっと泣かなかったのに、どうして?」と不安に思うかもしれませんが、子どもが着実に成長している証拠ですので、問題ありません。「今はそんな時期なのだな」と思ってください。

ゆうき先生
ゆうき先生

「そうだよね、寂しいね」「帰ったらたくさん遊ぼうね」と、子どもの心に寄り添った言葉をかけることで、だんだんと落ち着きますよ。

友達と過ごす大切さ

ゆうき先生
ゆうき先生

厚生労働省が策定した「授乳・離乳の支援ガイド」(平成 19 年3月)では、下記のように書かれています。

子どもは、成長とともに徐々に友達と一緒に過ごす時間を増やしていきます。そして、友達と一緒に遊んだり活動したりする中で、共に過ごす楽しさを味わうようになります。その様子を見守ったり、援助したり、仲立ちしたりする保育士等の役割は重要であり、一人一人の子どもの友達への興味や関心、仲間関係などを把握する必要があります。

子どもが友達の様子を観察し模倣したり、一緒に遊ぶ喜びを味わうことは、社会性の発達を促し、ひいてはより豊かな人間理解へとつながっていきます。また、子ども同士で遊ぶ体験を重ねることにより、創造力を発揮しながら、長時間にわたって組織的な遊びを豊かに展開していくようになります。友達や保育士等と共に過ごすことの楽しさを十分に味わうことが、乳幼児期には特に重要です。

引用:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」(平成 19 年3月)

ゆうき先生
ゆうき先生

保育園でも、お友達との関わりをしっかりと支援するようにしています。

まとめ

登園時に激しく泣く子どもを見ると、思わず慌ててしまうかもしれません。しかし、「今日は絵の具だよ」「みんなで公園に行けるよ」と楽しい話題を出すことで、子どもの気持ちが切り替わることもあります。

保育園で友達や保育士と過ごすことも、子どもの成長にとって大切なことです。ぜひ子どもが笑顔で登園できるよう、子どもの気持ちに寄り添う対応をしてあげましょう!

この記事を書いた人

金子 詩奈
長野県立大学健康発達学部こども学科1年の学生ライターです。大学では日々保育について勉強中。少しでも子育ての役に立つような情報をお届けしたいと思っています!

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