子どもを上手に「褒める」「叱る」3つのポイント

「毎日子どもを怒っているけど、どこまで伝わっているのかな」

「子どもにとって良い叱り方と褒め方があれば知りたい」

このような疑問にお答えします。

何度言っても言う事を聞かないとイライラして感情的に怒ったり、大きな声で叱ったりして「ごめんね…」と後悔することがあるかもしれません。

また、子どもに良い影響を与えたくて、子どもを伸ばす褒め方や、具体的な声のかけ方を調べているかもしれません。

そこでこの記事では、清泉女学院短期大学 幼児教育科 准教授の長谷川孝子先生に、子どもの褒め方と叱り方のコツをお聞きしました。

この記事を読むと、次の4つがわかります。

  • 褒めること・叱ることの子どもへの影響
  • 褒め方の3つのポイント
  • 叱り方の3つのポイント
  • 叱る時に感情的にならない考え方

記事を読むだけで、お子さんに良い影響を与える「褒め方」「叱り方」が分かるはずです。お子さんを、褒める時、叱る時の参考にしてみて下さい。

清泉女学院短期大学 幼児教育科 准教授
長谷川孝子 先生

長野県短期大学附属幼稚園にて子どもの教育・保育に携わりながら、短大の付属園として保育の実践研究ならびに教育実習指導にあたる。

同幼稚園を退職後、長野県内の保育士養成校に勤務。現在に至る。著書に『つーちゃんの連絡帳』(新読書社)他がある。

褒めると叱るが子どもに与える影響は?

唐木
唐木

褒めることと叱ること、子どもの成長にどんな影響がありますか?

長谷川先生

「褒めること」と「叱ること」は、どちらも、お子さんの健やかな成長と良い親子関係に影響します。

 

褒められることは、認められることです。褒められると子どもは、嬉しく誇らしい気持ちになりイキイキします。

 

さらに、子どもの自己肯定感が高まり「もっとやろう」「自分からやろう」という意欲や主体性、自主性が身に付きます。これは、子どもがグングン成長する源になります。

 

また、子どもが成長する姿を見ると親も「子どもはかわいいな」「子育てっていいな」と嬉しくなるはずです。

 

一方、叱られると子どもは、自分がやりたいことを止められてしまうので、怒ったり泣いたりします。

 

その代わり、叱られることで物事の善悪を知り、自分を律する力が身につきます。これは、他人と協調して良い人間関係を築く力の源になります。

 

叱ることにはマイナスの感情が伴うため、褒めることよりも難しく感じるかもしれません。

 

ですので、子どもを叱る時は「自分をきちんと見てくれている」という安心感につながるような叱り方を意識してみて下さい。

子どもを褒める時のポイントは?

唐木
唐木

子どもを褒める時のポイントは?

長谷川先生

褒める時のポイントは、次の3つがあります。

 

・おだてではなく、心から褒める

・その場で具体的に褒める

・褒められる状況を作り、こまめに褒める

 

1つずつ詳しくお伝えしますね。

 

1つ目は、「おだてではなく、心から褒める」ことです。

 

大人の都合で動かすためにおだてて調子に乗せても、お子さんの成長になりません。褒める時は、お子さんの自発的な行動を認め、心から褒めてみて下さい。

 

2つ目は、「その場で具体的に褒める」ことです。

 

お子さんが分かるように、具体的に褒めることがポイントです。

 

単に「すごいね」「上手だね」と言うだけでは伝わりません。

 

「おもちゃを友達に貸してあげられてえらいね」「優しくしてくれてありがとう」など、具体的に良かったことを伝えて、お子さんがわかるように褒めみて下さい。

 

3つ目は、「褒められる状況を作り、こまめに褒める」ことです。

 

褒め上手な親は、子どもが自分から取り組みやすいように、あらかじめ段取りや状況整理をして、こまめに褒めているものです。

 

具体的には、子どもにして欲しいことがある時は早めに声を掛けたり、その子ができるやり方で取り組めるように整理したりして、褒められるチャンスを作ってあげます。

 

お子さんが小さな成功体験をたくさん経験できるように意識てみて下さい。

子どもを、叱る時のポイントは?

唐木
唐木

子どもを、叱る時のポイントは?

長谷川先生

褒める時と同様に、叱る時にもポイントが3つあります。それが次の3つです。

 

・イライラをぶつける前にブレーキをかける

・その場で具体的に叱る

・短く叱って、すぐに気持ちを切り替える

 

1つずつお伝えしますね。

 

1つ目は、「イライラをぶつける前にブレーキをかける」ことです。

 

感情的に怒られただけでは、お子さんは何がいけなかったのか理解できません。

 

子どもと大人は違います。子どもは相手の立場で考えたり、自分の感情をコントロールしたりするのが苦手です。また、物事へ取り組むのに時間が掛かります。

 

子どもと大人の違いを意識すると、イライラすることが今よりも少なくなるはずです。

 

また、その場だけを見て怒るのではなく、お子さんが何をしようとしているのか全体の状況をつかんでから声を掛けてみて下さい。

 

ただし、事故につながるような危険なことは別です。すぐに注意しましょう。

 

 

2つ目は、「その場で具体的に叱る」ことです。

 

褒める時と同様に、叱る時も「その場で、具体的に叱ること」がポイントです。

 

単に「いけない」「ダメ」「やめなさい」と言うだけでは、子どもは理解できません。その場で「何がいけないのか」「どうすればいいのか」を、子どもがわかるように伝えることが大切です。

 

とはいえ、大きな声を出したり、叩いたりする必要はありません。言葉だけではなく、きちんとした言い方や態度で示してみて下さい。

 

 

3つ目は、「短く叱って、すぐに気持ちを切り替える」ことです。

 

叱り上手な親御さんは、いつまでも叱りませんし、叱ったあとは子どもの気持ちを切り替えさせてあげるのが上手です。

 

そのためには、親自身も気持ちを切り替える必要があります。叱る時は叱り、その後は気持ちよく過ごせるように意識してみて下さい。

3歳の男の子と、1歳の女の子を持つママからの相談

唐木
唐木

「上の子(3歳の男の子)が、危ないことやイタズラ、ダメと言われたことばかりして、朝から晩まで叱ってばかりです。

 

感情的に怒ってしまい、そのあと、罪悪感を感じてしまう…の繰り返しです。

 

感情的に起こることはよくないのか、どうしたら感情的にならないでいられるのか… 教えて下さい。」

長谷川先生

3歳の男の子と、1歳の女の子のお母さんということで、毎日本当に大変だと思います。

 

上のお子さんがイタズラ盛りということで、些細なことでイライラが募ってしまうかもしれません。

 

大人から見るとイタズラは余計にことに思えますが、子どもにとっては大切な意味があります。

 

お子さんが成長する原動力の1つに「好奇心」があります。好奇心は、大人から見るとイタズラや危ないことに見えるかもしれません。

 

しかし、イタズラができるということは、お子さんが好奇心を持って自分から色々なことに取り組んでいるという事です。つまり、しっかり育っている証です。

 

イタズラは悪いことと決めつけず、お子さんの好奇心を満たせるように環境を整えたり、お母さん親も一緒に遊んでみたりするのはいかがでしょうか。

 

例えばこんなケースがあります。

 

壁に落書きをされたお母さんは、壁一面に模造紙を貼り付けて「模造紙になら好きなように絵を描いて良い」というルールを作りました。

 

このようなアイディアが生まれたのは、「子どもは壁を汚したかったのではなく、のびのびと絵を描きたかっただけだ」と全体の状況をつかんだ後、ルールを決めて子どもの好奇心を満たした例です。

 

3歳の男の子と1歳の女の子の育児は本当に大変だと思います。そんな時は、上の子の良い行動をたくさん褒めてあげてみて下さい。すると、下の子も真似して兄妹で良く育ってくれるはずです。

先生からのメッセージ

長谷川先生

「ほめる」と「しかる」は、どちらも難しいことです。褒め方・叱り方に正解はありません。

 

褒め方や叱り方で悩むのは、お子さんを大切に思い、いい子に育って欲しいと願うからこそだと思います。

 

親だから感情的にもなりますし、嬉しい時は理屈抜きで褒めてあげることができます。

 

お子さんを大切に思い、悩みながら褒めたり叱ったりすることが、お子さんの成長の土台を作るということを忘れないで下さい。

 

愛情を込めてお子さん叱り、たくさん褒めてあげることが大切です。

まとめ

ここまで、清泉女学院短期大学 幼児教育科 准教授の長谷川孝子先生に、お聞きしたことをお伝えしました。

褒める時のポイントは、次の3つです。

1.おだてではなく、心から褒める
2.その場で具体的に褒める
3.褒められる状況を作り、こまめに褒める

そして、叱る時のポイントが次の3つでした。

1.イライラをぶつける前にブレーキをかける
2.その場で具体てに叱る
3.短く叱って、すぐに気持ちを切り替える

褒めたり叱ったりすることは、子どもの成長の土台になります。ぜひ普段の生活に取り入れてみて下さい。

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