子どもが2歳に差し掛かり、だんだんと「イヤだ!」「自分でするの!」と反発が激しくなってきて、頭を抱えていませんか?
気持ちにゆとりがある時ならばともかく、仕事終わりなど疲れている時にイヤイヤ言われると、ストレスが溜まってしまいますよね。
そこで今回は、学生さんが保育士のゆりか先生に「イヤイヤ期がある理由やピーク・状況別の対処法」についてインタビューしてくれました。
この記事を読むと、以下の3つがわかります。
- イヤイヤ期がある理由
- 状況別の「イヤイヤ」への対処法
- イヤイヤ期を上手に乗り切るコツ
イヤイヤ期への理解を深めて、この時期を上手に乗り越えましょう!
ゆりか先生
東京の乳児院で13年間勤め両親の転居を機に共に長野市へ移住。保育とは全く違う職業や、両親の介護も経験してきました。
みらいくに勤務し、7年目になりますが、子どもたちの成長に驚かされる毎日です。子どもの思いに寄り添い、共に一喜一憂しながらも、心穏やかな保育を目指しています。
目次
どうしてイヤイヤ言うの? イヤイヤ期がある理由
大学の心理学の授業で、子どもは2歳ごろになると俗に言うイヤイヤ期を迎えるということを教わりました。YouTubeで実際にイヤイヤ期まっただ中の子どもの様子を見たのですが、子どもはなぜ、ある時期からあんなに反発するようになるのでしょうか?
2歳ごろにやってくるイヤイヤ期のことを、正式には「第1次反抗期」と言います。
子どもの自己主張が激しくなるこの時期は、接し方に戸惑うパパ・ママも多いことでしょう。
ですが、イヤイヤ期を迎えることは、子どもが健全に成長している証拠です。自立心や自我が芽生え、子どもなりの意見や考えを持ち始めているということなのです。
ただ、自分の意見を持ち始めたものの、まだ小さな子どもです。上手に感情を伝えられず、癇癪を起こすことや、やってみたけれどうまくできずに泣いてしまうこともよくあります。
関わる側としては少ししんどいですが、イヤイヤ期は感情の出し方やコントロールを学べる大切な時期ですので、心にゆとりをもって子どもと向き合いましょう。
イヤイヤ期のピークと第1次反抗期の個人差
2歳ごろから始まるイヤイヤ期ですが、一般的に何歳ごろになると落ち着くのでしょうか?
イヤイヤ期は、おおよそ3~4歳ごろに落ち着くことが多いです。
自己主張が強いタイプの子や、言葉が達者な子の場合は、5~6歳でも「まだ反抗期?」と感じる場面があるかもしれませんが、少しずつ勢いが収まっていきます。
同じ年齢の子どもでもそこまでイヤイヤ言わない子もいると聞きましたが、どうしてでしょうか?
イヤイヤ期の程度には個人差があります。激しく床に寝そべって主張する子もいれば、そこまででもない子もいるのです。
始まりや終わりの時期にも個人差があるため、イヤイヤ言っていない子は単にまだ始まっていないだけかもしれません。早い子は1歳半ほどでイヤイヤ期に入りますが、3歳を過ぎてから突入する子もいます。
子どもによって異なりますので、「自分の育て方がダメなんだ」などと決して思わずに、それも子どもの個性だと認めてあげてください。子ども一人一人と向き合うことが大切です。
状況別の「イヤイヤ」への対処法
イヤイヤ期の対応に悩むパパ・ママから、質問を5ついただいています。ゆりか先生、教えてください!
Q.1 子どもが保育園に行きたがらず、泣いて暴れて騒ぎます。どうしたらよいでしょうか?
とっさに「ほら、行くよ!」「行かないなら置いていくよ!」と叱りたくなるかもしれませんが、グッと堪えて、行きたがらない子どもの気持ちを想像してみることが大事です。
「まだおうちで遊びたい」「テレビを見たい」など、子どもなりの理由がないかを探ってみましょう。
そして、「そっか。おもちゃで遊びたかったんだね」と受け止めてあげることで、子どもも気持ちが落ち着いてきます。まずは子どもの話を聞く、受け止める、などの行動をとってみてください。
Q2. まだうまく靴を履けないのに、子どもは「自分でするの!」と言って聞きません。時間がない時にそうされると困ってしまいます。
急に「自分でする!」と言われると、内心焦りますよね。そのような時は、上手に履けるようさりげなくサポートしてあげましょう。
「こうやったら上手に履けそうだね」とヒントをあげたり、やりたいけどできずに苛立つ様子があれば、「手伝おうか?」と声をかけたりすることで、子どもの主体性を大事にしながら子どもに関わることができます。
Q.3 公園に行くと「帰らない!やだ!」といつも抵抗されます。どうコミュニケーションをとったらよいでしょうか?
まずはじめに公園に着く前に、「時間になって、ママが帰ると伝えたら、帰るんだよ?」と約束をしておくとよいですね。それでも駄々をこねるなら、「次は楽しいお絵描きが待っているよ」と楽しいことをイメージさせながら伝えるのもおすすめです。
Q.4 雨が降っているので子どもに長靴を履かせたいのですが、一切聞き入れてくれません。
親からしたら、雨に濡れないよう長靴を履いてほしいですよね。
ですが、それはあくまでも大人側の考えです。子どもには子どもの考えがあります。「履きなさい」と言う前に、「どうして履きたくないの?」と子どもの話を聞きましょう。
Q.5 子どもが服を着るのを嫌がります。風邪をひかせたくないのですが、どうしたらよいですか?
裸のままでいられると、風邪をひいてしまいそうで心配ですよね。そんな時は、大人が子どもの服を着るマネをするのが効果的です。
子どもが「服を取られちゃう!」と心配になり、慌てて着始める場合があります。
また、自分が気に入っている服以外は着たくないという考えの子もいます。
着替えの選択肢がいくつかある時は、大人が考えるバランスのよい服の組み合わせを押し付けずに、「着たい服はどれかな?自分で選んで」と言うと、「自分で選べるんだ!」と嬉しくなって自分から着ることがあります。自分のこだわりで選べるとわかれば、態度を変えてくれるかもしれません。
終わらない「イヤイヤ」に疲れた!大変なイヤイヤ期を上手に乗り切るコツ
子どもが毎日「自分でやる」「やっぱりやらない」を繰り返して、イライラしてしまうパパ・ママも多そうです。どうしたら気持ちが楽になるでしょうか?
そういう場面はとても多いと思います。
自分から「やりたい」と言って始めるのですが、実際にはまだ上手にできないので、「やだ!(やりたくない。だってできないんだもん)」となってしまうのです。
大人からするとイライラする言動かもしれませんが、危険性がないならば、辛抱強く待って子どもに最後までやらせてあげることをおすすめします。
大人であってもチャレンジしてみたことで失敗すれば、悔しいものです。「できるまでもう少しだね」と見守ってあげたり、「できなくて悔しいね」とやさしく声をかけたりしましょう。
子どもの気持ちを想像して理解してみると、イライラも少し和らぐかもしれません。
すべてに対して「イヤだ!」と言われ、子ども相手に怒鳴ってしまい、自己嫌悪に陥ってしまうパパ・ママもいます。
どのように対処するのがいいのでしょうか?
大人も完璧なわけではないので、そういうこともあると思います。毎回「イヤ!」と言われたら、ストレスが溜まって当然です。
時には感情的になってしまう状況もあるでしょうから、あまり自分を責める必要はありません。
ストレスを溜め込み過ぎないよう、出来るだけ仲間内で悩みを共有しましょう。しんどい時は自分だけが悩んでいると思いがちですが、実は周りの人も同じような悩みを抱えているかもしれません。
また、わからないことを保育園の先生に聞いてみるのもよいでしょう。
イヤイヤ期は、子ども自身も思い通りにならない自分の感情と戦っています。
親もイライラするでしょうが、同じように子どももストレスを感じていることを理解してあげるとよいですね。家族全員で協力して、子どものイヤイヤ期に向き合うことが大切です。
まとめ
ある時期から急に子どもに激しく反発をされると、焦ったり、困ったりするかもしれません。
けれど、それは子どもの自我が育って我が子が健全に育っている証です。
気持ちにゆとりを持ち、子どもの考えを理解することを心がけましょう。
また、つらい時は身近な仲間同士で悩みを共有し、一人で思いつめないようにしましょう。
ぜひ、この記事の内容を参考に、上手にイヤイヤ期を乗り切ってくださいね!
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