「子どものお昼寝は何歳まで必要なの?」
「お昼寝をしなくなったけど成長に影響はない?」
このような疑問にお答えします。
ネットで子どものお昼寝について調べても、何が本当で、何が嘘なのか分からないことが多いかもしれません。
15時以降は寝かせない方がいいとか、そもそも昼寝は必要ないとか… とはいえ、昼寝をしないと機嫌が悪くなる子もいます。
場合によっては、寝かしつけても寝ないままグズグズしている我が子を見て、イライラしてしまう事もあるかもしれません。
そこでこの記事では、子どもにお昼寝をさせるコツやお昼寝の時間について、保育士のちさと先生にインタビューを行いました。
この記事を読むと次の4つが分かります。
- お昼寝が必要な子どもの年齢
- 年齢別のお昼寝の目安時間
- 昼寝をしないと成長に影響するのか
- 子どもにお昼寝をしてもらうコツ
保育園でも実践している子どもをお昼寝に導く方法もお伝えしているので、お子さんがすぐに寝てくれるようになるはずです。
ぜひ、参考にしてみて下さい。
ちさと先生
3人の子どもの育児をしながら、みらいくで担任を持ち3年目。子ども達が「毎日楽しかった♡」と思えるよう全力で楽しい保育!!を心掛けています。
目次
お昼寝をしない子どもにイライラするのは仕方のないこと
お昼寝をしない子どもにイライラしてしまうのはダメなことでしょうか?
ダメなことではありません。思い通りにならなくてイライラしてしまうのは仕方のないことです。
どんなお母さんでも、子どもが寝付かなくてイライラしたり、昼寝が遅くなると授乳や晩ごはんの時間がずれたりしてイライラするものです。
中には、昼寝をしない子どもにイライラして罪悪感を感じ、子どもの寝顔を見て自分を責めてしまう方もいます。
イライラするのは誰にでもあることなので、自分を責める必要はありません。
子どももその日の気分や体調がありますから、いつも同じようにお昼寝してくれるわけではありません。そういう時もある、と割り切ることが大切です。
もしイライラしたとしても、気持ちが落ち着いた後に、言葉やスキンシップでたっぷりお子さんへ愛情表現してあげて下さい。
子どものお昼寝は何歳まで必要?
子どものお昼寝は、何歳まで必要なのでしょうか?
0~3歳以下の子どもは、脳を休めるためにもお昼寝が必要です。
厚生労働省の「未就学児の睡眠指針」によると、子どもの睡眠は脳の発達と密接に関連していると言われています。
厚生労働省のデータによると、子どもの睡眠パターンは次のようになっています。
画像引用:https://www.mhlw.go.jp/content/000375711.pdf
- 1歳未満 :13時間〜20時間
- 1〜3歳児:11~12時間程
- 3〜6歳児:0~11時間
例えば、1歳の子どもに、夜だけで14、15時間も眠らせるのは難しいですよね(寝てくれたらどんなに楽か)。
お昼寝の時間を作り、1日に必要な睡眠時間を確保することが大切です。多くの保育園でも、お昼寝の時間を設けていますね。
【年齢別】子どものお昼寝の目安時間
年齢別に必要なお昼寝時間を教えてください。
成長するにつれて必要なお昼寝の時間は短くなりますが、0歳児はたっぷりとお昼寝の時間が必要です。
年齢別にまとめると以下のようになります。
0歳児(月齢別)
2〜3時間
月齢によって異なりますが、生後6ヶ月までは一日のほとんどを寝て過ごすので、数時間ごとに睡眠を取るサイクルになります。
6ヶ月を過ぎた頃から、午前と午後に分けて睡眠を取るか、お昼寝の時間を設けましょう。
生後3ヶ月までは、昼夜の区別がないと言われています。
その理由は、お母さんのお腹の中にいるときに、常に起きて活動していると母体に負担をかけるので、お母さんの体のことを考え定期的に休んでいて、その頃の名残で昼夜無なく寝ているという話もあります。
そして、3ヶ月くらいから昼夜のリズムが少しずつ出来てきて、6ヶ月くらいから一回で寝れる時間が長くなり、夜の睡眠と昼寝(2回)というリズムになってきます。
1〜2歳児
1〜3時間
夜の睡眠に支障が出ないよう、子どもの生活環境に合わせてお昼寝の時間を変えてみてください。
17時以降にお昼寝をすると、夜眠れなくなったり、授乳や晩ごはんの時間がズレてしまいます。
お昼寝の時間が遅くならないように、午前中にたくさん体を動かして遊ばせたり、少し早めに昼ごはんを食べさせたりしてみてください。
3歳児
1時間
この頃になるとお昼寝をしない子も出てきます。
とはいえ昼寝をさせないことで夕方以降、夕飯前に眠そうな様子を見せているようであれば、1時間程度のお昼寝をさせましょう。
夜にぐっすり寝てもらうために1時間程度で起こすと不機嫌になる可能性もありますよね。
子どもを起こす際は、次のような方法が効果的です。
- 眠りが浅くなったタイミングで起こす
- 子どもが好きな動画を流す
- 起こした後に好きな絵本を見せる
4歳児以降
4歳児以降になると体力が付いてくるので、お昼寝が必要な子もいれば、昼寝を必要としない子もでてきます。
小学校のスケジュールに合わせたり、夜の眠りの質を高めたりすることを目的に、4歳時以降はお昼寝の時間を設けない保育園も増えています。
内閣府の方針として「5歳頃の園児に関しては、小学校就学後の生活も見通し、一日の生活リズムを形成していく事が必要であることから、徐々に午睡のない生活に慣れていくことが大切である」と言われているためです。(平成30年 内閣府文部科学省 幼保連携型認定こども園 教育・保育要領解説より)
その日の活動状況や、子どもの体調を見て対応してあげてください。
子どもが疲れていたら昼寝をさせてあげる。ただし、長く寝過ぎないように部屋は明るいままにしておくなど、少し工夫をしてみましょう。
子どもがお昼寝をしなくなったのですが成長に影響はありませんか?
お昼寝をしないと、子どもの成長に何か影響はあるのでしょうか?
先ほどもお伝えしたように、年齢によってお昼寝が必要かどうか変わります。
お子さんの年齢が1、2歳なのに、お昼寝をしない日が何日も続く場合は注意が必要です。
ただ、3歳以降になるとお昼寝を必要としない子も出てきます。お昼寝をしなかったとしても、その分夜に寝ていれば問題ありません。
保育園でお昼寝をまったくしなかった日の夜は、おうちでしっかり寝かせてあげてください。
子どものお昼寝で気を付けること
子どものお昼寝で気を付けることはありますか?
子どものお昼寝は長くなり過ぎないように気を付ける
長くても2〜3時間くらいで起こしてあげましょう。
お昼寝を長くし過ぎると夜の眠りの質が下がり、体力の回復や成長の妨げになることが考えられます。
夕方以降は昼寝をしないように気を付ける
何時くらいまでにお昼寝を済ませるのが良いですか?
夜の眠りの質が下がってしまうので、15時には切り上げましょう。
15時以降に子どもが寝てしまった場合は、次の方法を試してみてください。
- 眠りが浅くなったタイミングで起こす
- 子どもが好きな動画を流す
- 起こした後に好きな絵本を見せる
保育園でやっている子どもにお昼寝をしてもらう2つのコツ
実際に保育園で行っている、子どもにお昼寝をしてもらうコツがあれば教えてください。
主に2つのことを実践しています。
お昼寝のコツ① お昼寝までのルーティンを決める
1つ目は、お昼寝までのルーティンを決めることです。
保育園では給食が終わったらトイレを済ませて、お布団で横になったり絵本を読んだりしてゆっくりと過ごします。この流れを20分くらいで行い、徐々にお昼寝モードにしていきます。
お昼寝のコツ② スキンシップで気分を落ち着かせる
2つ目は、その子に合ったスキンシップで気分を落ち着かせること、です。
慣れてしまえば1つ目のルーティンで寝てしまう子がほとんどですが、中には寝付けない子もいます。そんな時は体の一部分を撫でたり、温めてあげると気分が落ち着いて段々と眠りに入ってくれますよ。
具体的には、次のような事をしています。
- 手を繋ぐ
- 耳を触る
- 胸元をさする 等
子どもによって落ち着くポイントが異なるので、色々と試してその子に合ったやり方を見つけています。
保育園ではやっていないのですが、お母さんのお腹の中にいた時に聴いていた音を聴くと寝る子もいます。
意外と効果があるのが、掃除機の音です。
「うるさくて寝られないのでは?」と思いますが、ホワイトノイズといって、掃除機の音とお母さんのお腹の中から聴いていた音が似ているので、寝てしまう子が多いようです。
私の子どももそれで寝ていました。
最近では、子どもが安心して寝られる音楽を流す無料のアプリもあるので、試してみてもいいかもしれません。
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子どもがぐっすりお昼寝できる!6つの方法
1:子どもがお昼寝を嫌がる時は無理にさせない
子どもが嫌がる時は、無理にお昼寝をさせなくても大丈夫です。
お昼寝をしなくても、横になって絵本を読むなど体を休めるようにしてあげると良いでしょう。
まだ遊びたいと言うのであれば、子どもの気持ちを尊重してあげましょう。
2:日中にたくさん体を動かす
これは効果的です。
保育園でも午前中に運動をしたり、公園へお散歩に行ったりと、たくさん体を動かして体力を使うようにしています。
3:お昼寝の前にスマホやテレビを見せない
強い光が刺激になって眠れなくなってしまうので、お昼寝前にスマホやテレビを見えるのはやめましょう。
遅くともお昼寝の30分前には、スマホやテレビを見せるのをやめてください。
4:部屋を薄暗くしてあげる
暗くしてあげるのは良いのですが、夜との差をつけることが大切です。
夜寝る時と同じように、真っ暗にはせず、カーテンを開けて自然光を入れたり間接照明をつけて薄暗くしたりしてみてください。
5:お昼寝ごっこをする
これは保育園でもやっています。
似たやり方で、寝たふりをするのも良いですよ。目を瞑って横になっていると「あれ?先生寝ちゃった〜」とそのまま一緒に寝てくれることもあります。
6:背中トントン
保育園でも、トントンしてあげると眠ってくれる子が多いですね。
背中をトントンされるのは、お母さんのお腹にいた時の感覚に似ているそうです。
小さい子はお母さんの鼓動に合わせたリズムが落ち着くようですが、2歳児になるとその子の呼吸に合わせた方が良いと言われています。
お子さんの年齢に合わせて、優しくトントンしてあげて下さい。
まとめ
ここまで、子どものお昼寝について保育士のちさと先生に伺ったことをお伝えしました。
改めてまとめると、次の通りです。
- 3歳くらいまでの子どもにお昼寝は必要
- お昼寝の時間は長くても3時間まで
- 子どもにお昼寝をしてもらう2つのコツ
また、年齢別のお昼寝の目安時間は、次の通りでした。
- 0歳児 :2〜4時間
- 1〜2歳児 :1〜3時間
- 3歳児 :1時間
- 4歳児以降:子どもによる(最近の研究では昼寝をしない方が良いとも言われています)
子どもに必要なお昼寝の時間は年齢によって変わります。
3歳以降になると昼寝を必要としない子どもも出てくるので、お子さんが昼寝をしないからといって、イライラしたり悩みすぎたりしないことが大切です。
お昼寝が必要な年齢のお子さんには、ここでお伝えしたことを試して、すぐに寝かしつけられるようにしてみてください。
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この記事を書いた人
未だ子育てを経験していないが、保育士さんの話しを聞くうちにドンドン楽しそうに感じている!