セロトニンとは、活力を生み出し、やる気や集中力を高める神経伝達物質です。不安を軽減して心を安定させる働きがあり、セロトニンが放出されるとリラックスした幸せを感じられます。
この記事では「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンについて詳しく解説しています。セロトニンの働きやセロトニンと深いかかわりのある食品、セロトニンと睡眠の関係なども紹介しています。
毎日の育児や家事、仕事でお疲れの方は、ぜひこの記事を読んでセロトニンへの理解を深め、健やかな毎日をめざしてください。
なつみ先生
病児保育室「おひさま」に勤務して4年目。病気のときにも、安心して利用してもらえるように、一人ひとりによりそった保育看護を行っています。
目次
セロトニンとは
セロトニンとは、脳内の神経伝達物質のひとつで、精神を安定させる働きがあります。
【セロトニンの主な働き】
- 興奮・鎮静のバランスを整える
- ストレス・イライラを軽減させる
- 不眠を改善する
- 筋緊張により若々しく、美しい体型を維持する
セロトニンは、人間の健康維持に欠かせない必須アミノ酸のひとつである「トリプトファン」から合成されます。しかし、トリプトファンは体内で作り出すことができないため、日々の食事などで取り入れる必要があります。
セロトニンは毎日の食事で増やせる!
活力を生み出し、心を安定させる働きのあるセロトニンを増やすためには、毎日の食事が大切です。
セロトニンを増やすために必要な栄養素
セロトニンを増やすためには、原料となるトリプトファン以外にも、セロトニンの生成をサポートするさまざまな栄養素をバランスよく摂取しましょう。
トリプトファン
必須アミノ酸のひとつです。体内では作れないため、食事やサプリメントから摂りましょう。
ビタミンB6
セロトニンは、トリプトファンがビタミンB6と結びつくことで生成します。そのため、トリプトファンと一緒に、ビタミンB6を含む食品を取り入れることが重要です。
マグネシウム
マグネシウムは、セロトニンの生成・放出をサポートする栄養素です。
さらにマグネシウムには、セロトニン生成をサポートする働きだけではなく、歯や骨を上部にする、筋肉の動きをスムーズにする、体温や血圧を維持するといった重要な働きがあります。
鉄分
セロトニン合成に必要不可欠な栄養素です。
イライラしやすい、疲れやすいのは、鉄不足が影響しているかもしれません。とくに女性は、鉄が欠乏しやすいので要注意。不足した鉄を、すべて食品から摂取することが難しいときは、サプリで補うのもおすすめです。
セロトニンを増やしたい人におすすめの食品
セロトニンを増やすために必要な栄養素や、セロトニンの働きをサポートする栄養素を含む食品を紹介します。手軽に食べられる食品をピックアップしたので、毎日の食事やおやつとして取り入れてみましょう。
バナナ
セロトニンの材料となる、トリプトファン、ビタミン、炭水化物が全て入っているため、効率的にセロトニン生成をサポートできる食品です。
皮をむいてそのまま食べられる手軽さも魅力! 朝食にもおすすめです。
大豆製品
大豆は、セロトニンの材料となるトリプトファンのほか、セロトニン生成に関わるマグネシウムも豊富に含まれています。豆腐や納豆、味噌などが代表的な大豆製品です。毎日の食事に取り入れやすいのも魅力ですね。
パイナップル
パイナップルには、ビタミンBやビタミンC、食物繊維がたっぷり含まれています。ビタミン類はセロトニン放出を助ける潤滑油として働きます。また、食物繊維が腸内環境を整えてくれるので、セロトニンに関わる栄養素を効率よく摂取できます。
マンゴー
マンゴーもトリプトファンを多く含む食材のひとつ。ビタミン類、ミネラル類も豊富に含んでいます。トリプトファンからセロトニンを合成する際に必要な「葉酸」も含まれており、妊娠中、妊娠を希望する女性にもおすすめしたい食品です。
かつおぶし
カツオなどの赤身魚に多く含まれるビタミンB6は、セロトニン生成を手伝ってくれる頼もしい栄養素です。熱に強く加熱調理をしても壊れることなく摂取ができますが、水に溶けやすいため、かつおぶしを入れて煮込む料理は煮汁ごと食べるのがおすすめです。
チーズ
良質な動物性タンパクの塊であるチーズは、大豆と並んでトリプトファンを多く含む優秀食材です。特に朝に摂ることで、体内時計を調整したりストレスを和らげたりする働きが期待できます。
高カカオチョコレート
カカオだけのリラックス成分「テオブロミン」は、セロトニンに働きかけてストレスを軽減する効果があります。
疲れたときにチョコを食べてリラックスできるのはこの成分のおかげです。
セロトニンと睡眠の関係
睡眠は、心身のメンテナンスや疲労の回復に関与しており、明日への活力を養う大切な時間です。
「寝つきが悪い」「熟睡できない」という睡眠の悩みを抱えている人は、もしかするとセロトニン不足になる生活を送っているかもしれません。
セロトニンとメラトニン
日中に分泌される幸せホルモン「セロトニン」は、朝起きて太陽の光が目に入ってから14~16時間後に「メラトニン」へと変化します。
メラトニンは睡眠ホルモンとも呼ばれており、快眠を誘う働きがあります。
セロトニンの分泌量が増えれば、メラトニンの生成にもつながり、睡眠リズムが整いやすくなります。
まとめ
疲労やストレスに負けない健康的な毎日を送りたい人は、セロトニンの働きを理解して、日々の食事でセロトニン生成を高める工夫をしてみましょう。
セロトニンを増やすためには、トリプトファンを含む食品や、ビタミン類、ミネラル類をすくむ食品をバランスよく摂取することが大切です。日ごろの食生活を見直して、健康的な心身をめざしましょう。
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