親子で楽しめる!0歳におすすめの「ふれあい遊び」

「0歳児とどう遊んだらいいの?」
「0歳児に最適なおもちゃってなんだろう?」

こんなお悩みはありませんか?

実は、親子で楽しく遊ぶのに特別な道具は必要ありません。

そこで今回は、学生が「ふれあい遊びの種類や効果・注意点」について、園長先生から色々と教えてもらいました。
おもちゃがなくても、おうちでササっとできるのが「ふれあい遊び」のよいところ。バリエーションを増やして、赤ちゃんと楽しい時間を過ごしましょう!

大日向光先生
みらいく保育園 園長
ひかる先生
幼いころからなりたかった保育園の先生になり二十数年間、市立の幼稚園、認定こども園、企業主導型保育園に勤務し、担任や主任を務めています。”Going my way”をモットーに、自分らしく保育の仕事を楽しんでいます!

そもそも「ふれあい遊び」とは?

yamada
山田

早速ですが、「ふれあい遊び」とはどんな遊びのことでしょうか?

大日向光先生
ひかる先生

道具があるなしに関わらず、大人と子どもが触れ合ってやる遊びを「ふれあい遊び」と言っています。ふれあい遊びはとても幅が広いです。

例えば、歌やリズムに合わせて子どもと触れ合いながら楽しむわらべうたや手遊び、ガタン・ゴトンと電車を真似て体を揺らすごっこ遊びも、ふれあい遊びです。

yamada
山田

小さいころ父に足を持たれて回されたのは、ふれあい遊びだったのですね。

大日向光先生
ひかる先生

お父さんなりのふれあい遊びだと思います。

子どもが大きくなってくると、お父さんの腕にぶら下がったり、寝ているお父さんの背中に乗ったりと、子どもの方から関わるようになりますね。

yamada
山田

ふれあい遊びは、赤ちゃんにとってどんな効果がありますか?

大日向光先生
ひかる先生

赤ちゃんと目と目を合わせてスキンシップをとることで、親密さが増したり、赤ちゃんが安心できたりします。保育園ではそのことを「愛着」を育む行為と呼んでいます。

目と目を合わせて、赤ちゃんと表情で会話するイメージでやっていますね。うたいながらスキンシップをはかることは子どもにも大人にもリラックス効果があります。

そして、歌に合わせて体を動かし、何度も歌やリズムを繰り返すうちに、真似する楽しさを赤ちゃんが覚えていきます。手先や全身を動かすことで、身体の感覚が発達していき、記憶力や感性も磨かれていく効果があります。

yamada
山田

それらの効果があるのは、赤ちゃんの頃だけですか?

大日向光先生
ひかる先生

どの年齢であっても、お子さんがパパママの膝に乗りたがるなスキンシップを求めている時には、スキンシップに応えてあげて欲しいです。信頼している人にしかそのようなことはしないので、子どももそこで親の気持ちを確かめています。

yamada
山田

なるほど、赤ちゃんでなくてもふれあい遊びは大事なのですね。どんな時にふれあい遊びはおすすめですか?

大日向光先生
ひかる先生

子どもが背中にもたれかかって抱きしめてきた時など、スキンシップを求めて来た時が一番効果的です。

その相手に何かして欲しいという子どもなりの表現です。求められたらで大丈夫です。
こちらからおいでおいでしたり、強制的に今からやりますよというのではない方がよいです。

大日向光先生
ひかる先生

その他、おむつを替えの時や、子どものご機嫌が斜めになった時などにおすすめです。赤ちゃんの機嫌が戻って、楽しい気持ちで過ごせるようになることもあります。

ふれあい遊びのバリエーション

yamada
山田

ふれあい遊びで、おすすめのわらべうたを教えてください!

大日向光先生
ひかる先生

例えば、「あんたがたどこさ」は小学生くらいにボールを使って遊んだ記憶があるかと思いますが、小さい子どもの場合は大人の足に乗せて楽しめます。

季節の歌ならば、春「ちょうちょ」「ひらいたひらいた」「さくらさくら」、夏「でんでんむし」「ほたる来い」、秋「おおきなくりのきのしたで」「とおりゃんせ」「まつぼっくりがあったとさ」、冬「雪やコンコン」「あぶくたった煮え立った」、その他にも「かもめかもめ」などは年長くらいから小学校まで遊べます。

「げんこつ山のたぬきさん」や「一ばん星見つけた」などは、物語性もあっておすすめです。

大日向光先生
ひかる先生

おじいちゃん・おばあちゃん世代から歌い継がれている歌を継承していくのも、保育施設の役割でもあるのかなと思っています。テンポもメロディーも人によって違いますが、それもよいのではと思います。

yamada
山田

他におすすめのふれあい遊びはありますか?

大日向光先生
ひかる先生

たとえば0歳児なら、「一本橋こちょこちょ」などのこちょこちょ遊び、布や柱で姿を隠した「いないいないばあっ!」などのふれあい遊びも、楽しんでくれます。

「一本橋こちょこちょ」は、赤ちゃんの手の平をやさしくくすぐり、「叩いて、なでて」で優しくなでます。「階段のぼって」で、赤ちゃんの腕の方向にむけて、とことこ指を動かしていき、「こちょこちょ」で腕全体をくすぐっていきます。

声の抑揚をつけることでゲラゲラと笑ってくれますよ。

大日向光先生
ひかる先生

叩く・つねるなどの刺激を歌に合わせて与える機能もあるので、伝承していきたい遊びです。大人との駆け引きの要素があるので、子どもが喜ぶだけではなく、子どもの内面の成長という点でも意味があります。

CDだとそのまま流れていってしまうので、子どもの反応によって変わる直接のふれあいが望ましいですね。

yamada
山田

親戚の子は「いないいないばあっ!」が大好きで、無限ループになってしまいます。

大日向光先生
ひかる先生

子どものお気に入りに付き合ってあげたいとは思いますが、大人の都合もあるので何回かはやってあげて、違う方に興味を向けるのがいいと思います。

例えば「いないいないばあっ!」をカーテンでやっていたら、次は物陰に隠れてやって、そこから一人でも遊べる違うものに興味が向くように近くにあるもので「これって何だろう?」と興味を引いて、切り上げるのも1つの方法です。

道具を使わない「ふれあい遊び」

yamada
山田

「部屋が散らかるので、できればおもちゃを使わない遊びをしたい」というパパママの声を聞きました。

大日向光先生
ひかる先生

体を使って一緒に遊ぶのはどうでしょうか。抱きかかえて持ち上げるとか、膝の上で飛行機ごっこをするとか…。何もない状態で遊ぶのであれば、大人が一緒に遊んであげてください。

手遊びを中心としたふれあい遊びならば、例えば「どっちだ」遊びはいかがでしょうか?
手の平に隠れるサイズのおもちゃを片方で握り、子どもの前に両手を出して、「おもちゃはどっちだ?」とあてっこする遊びです。

大日向光先生
ひかる先生

子どもはどっちに入っているのかを考え、思考力が鍛えられ、注意深く観察する力も養われます。あてっこ型のふれあい遊びなので、0歳も楽しめるでしょう。

おうちの中だけでなく、車移動中にもできるふれあい遊びです。

yamada
山田

遊ぶ=おもちゃというイメージがありましたが、コミュニケーションなのですね。

大日向光先生
ひかる先生

その通りです。人との関わりが十分できてから、ものに興味を持ちます。

安心できる人がそばにいるからこそおもちゃに興味を持てる。遊んでくれる人がいるということは大事なことですね。

yamada
山田

あまりリズム感がないのですが、簡単にできるふれあい遊びはありますか?

大日向光先生
ひかる先生

リズム感や音程は気にしなくて大丈夫です。

信頼できる人が、自分と一緒にやってくれるということが大切なので。一つの歌でも、声色や抑揚を変えるというだけで楽しんでもらえます。

「音程外したね!」なんて子どもは言わないですし、外したのを楽しんでくれます。上手にやろうとしなくてもかまいません。子どもとの愛情やつながりが増して、一緒に楽しめればよいのです。

大日向光先生
ひかる先生

もしリズム感が気になるようでしたら、かげ絵で遊ぶのもおすすめです。「これは何の形かな?」とあてっこをしたり、ライトで照らされた手を壁に移し、自由自在に形を変えたりすると、面白がってくれます。

yamada
山田

おもちゃがなくても、親子で楽しめる遊びがたくさんあるのですね!他にもおすすめはありますか?

大日向光先生
ひかる先生

「もしもし遊び」はいかがでしょうか?実際の電話がなくても、古いスマートフォンや紙コップ、空き箱などを電話に見立てることで、「もしもーし」と遊ぶことができます。

お膝の上にのせてゆらゆらさせて遊ぶ「船ごっこ」は、0歳でも楽しめます。たまに大きめにゆらっとさせ、変化を加えるとケラケラ笑ってくれますよ。

0歳とのふれあい遊びで注意すべきこと

yamada
山田

0歳児とふれあい遊びをするときに、注意することはありますか?

大日向光先生
ひかる先生

近くに危険なものがなく、広々したスペースでやるようにしましょう。

こちょこちょ遊びやわらべうたで盛り上がり、体を動かしてはしゃぎだしてしまうかもしれません。その際にも、ぶつからないように、事前に場所の確保や安全の確保をしましょう。

体幹がしっかりしている子かどうかを見極めて遊びを選ぶことも大切です。

直接触れ合うので、子どもだけでなく大人も、爪を切っておいたほうがよいでしょう。万が一伸びていたら、ケガにつながる恐れがあります。

大日向光先生
ひかる先生

また、子どもの気持ちを無視してやることのないようにしましょう。目の前の子どもの表情を見てやるのがよいですね。それは、どの年齢に対しても同じです。

ある程度楽しめたところでやめるのが大切で、エスカレートしすぎると子どもも気分が高ぶってケガにつながることがあります。一緒に楽しむのはよいことですが、切り上げるタイミングも常に見計らいましょう。

まとめ

生まれて間もない0歳の赤ちゃんにとっては、おもちゃを使わない手遊びやわらべうたなども立派な遊びのひとつ。何をしてあげようかと迷ったら、いくつかのふれあい遊びを試して反応を見つつ、興味を示したものを繰り返してあげましょう。

親子で一緒にお歌を口ずさんだり、あてっこ遊びでワイワイしたり、ガタンゴトンとお膝の上に赤ちゃんを乗せて電車ごっこをしたり…。ふれあい遊びのバリエーションを増やし、赤ちゃんと過ごす時間を楽しんでくださいね!

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この記事を書いた人

yamada
山田怜奈
長野県立大学グローバルマネジメント学科2年の学生ライターです。こどもについてもっと知っていきたいです!

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