栄養士に聞く!保育園でのおやつ選びのポイント

おやつの時間は子どもたちにとって楽しいひとときであり、大切な栄養補給の機会でもあります。しかし、どんなおやつを選べばよいのか悩むことも多いですよね。

今回は、保育園で提供されるおやつを参考に、子どもに適したおやつの選び方や注意点、家庭で実践できるポイントについて栄養士のもなみ先生にインタビューを行いました。

子どもたちが健康的で楽しいおやつ時間を過ごせるよう、一緒に学んでいきましょう。

みらいく高田 栄養士
もなみ先生
食事を通して子どもの成長に関わりたいという思いから、栄養士を目指す。児童養護施設で13年勤務し現場経験を積んだ後、みらいく高田で栄養士として勤務。産休・育休を経て自身の子どもを育てながら、保育園の子どもの嫌いな食べ物や苦手な食べ物を好きになってもらう工夫として「食育」に取り組んでいる。

保育園のおやつで意識していること

小川

保育園で提供されるおやつは、どのような点を意識されていますか?

もなみ先生

保育園では、まず栄養バランスを重視しています。

おやつも食事の一部として考え、子どもたちが必要とする栄養素を補えるように工夫しています。

例えば、ビタミンやミネラルを多く含む果物や野菜を取り入れたり、たんぱく質を補うために小魚や乳製品を使用したりします。

小川

栄養バランスの他には、何かありますか?

もなみ先生

できるだけ自然な食材を使用することを心掛けています。

添加物や保存料が含まれていない食材を選び、手作りのおやつを提供するようにしています。

例えば、フルーツヨーグルトや野菜スティック、自家製の焼き菓子などがその一例です。

小川

手作りのおやつは安心ですね。アレルギー対応についても教えていただけますか?

もなみ先生

アレルギー対応も非常に重要ですね。

各家庭のアレルギー情報をしっかりと把握し、アレルギーがあるお子さんにアレルゲンを含まない食材を選ぶようにしています。

加えて、保育園ではアレルゲンがある食材を家庭で2回以上食べたことがあるか確認できてから提供するようにしています。

また、誤食を防ぐために、子どもごとにおやつを分けて提供するなどの工夫も行っています。

保護者の方とも密に連携し、安全なおやつの提供を心掛けています。

小川

アレルギー対応もしっかり意識されているのですね。

子どもたちに安全なおやつを提供できる環境が整っているのは嬉しいです。

子どもに適したおやつの具体例

小川

保育園で提供される具体的なおやつを教えていただけますか?

もなみ先生

保育園では、子どもたちが楽しみながら栄養を摂れるよう、さまざまなおやつを提供しています。

いくつかの具体例をご紹介します。

噛みごたえのあるおやつとしては、野菜スティックや軽くトーストしたパンや小魚などがあります。

例えば、硬めに茹でたブロッコリーやニンジンのスティックなどが人気です。

もなみ先生

これらは噛むことで顎の発達を促し、食べる楽しさも感じられます。

甘さ控えめのおやつとしては、フルーツヨーグルトや自家製の焼き菓子がおすすめです。

例えば、砂糖を控えめにして甘さを抑えたバナナブレッドや、無糖のヨーグルトにフルーツを混ぜたものなどが挙げられます。

もなみ先生

自然な甘みを活かすことで、健康的なおやつを提供できます。

季節の食材を取り入れたおやつは、子どもたちに季節感を感じてもらえるよい機会です。

例えば、春にはいちごやさくらんぼ、夏にはスイカやメロン、秋にはかぼちゃやさつまいも、冬にはみかんやりんごなど、旬の食材を使ったおやつを提供します。

もなみ先生

これらの食材を使って、フルーツゼリーや焼き菓子などを作ります。

小川

季節ごとに変わるおやつは、子どもたちにとっても楽しみですね。素材の味を活かしたおやつを提供することが大切なのだと改めて感じました。

ポテトチップスなど市販のお菓子は出してよい?

小川

保育園では、ポテトチップスなどの市販のお菓子は出してもよいのでしょうか?

もなみ先生

基本的には避けるようにしています。

市販のお菓子は塩分や糖分が多く、栄養バランスを考えると適していません。

特にポテトチップスのような高塩分・高脂肪のお菓子ばかり食べるのは好ましくありません。

小川

具体的にどのような問題点があるのでしょうか?

もなみ先生

多くのお菓子には、子どもにとって塩分や糖分が過剰に含まれており、栄養バランスが偏りやすくなります。

また、添加物や保存料が含まれていることが多く、あまり好まれません。

小川

市販のお菓子は全く提供していないのでしょうか?

もなみ先生

そんなことはないです。

鉄分ヨーグルト、ぱりんこや動物ビスケットなど子ども向けのものはおやつに使いますし、それ以外のお菓子も誕生日会やお祭りなどのイベント時に提供することがあります。

小川

そうなのですね。市販のお菓子選びで注意している点などありますか?

もなみ先生

市販のお菓子を提供する場合も、量を控えめにし、他の栄養素とのバランスを考慮しています。やはり全体の食事バランスを崩さないことが大事です。

小川

市販のお菓子は特別な場合に限るなど、量や頻度をしっかり調整して提供することが大切なのですね。

家庭でのおやつ選びのポイントとは?

小川

家庭でのおやつ選びについても教えていただけますか?

もなみ先生

家庭でもおやつ選びは重要です。

手作りのおやつをすすめること、そして栄養バランスの取れたおやつを提供することが大切です。

小川

まず、栄養バランスの取れたおやつについて教えてください。

もなみ先生

バランスの取れたおやつとしては、ビタミンやミネラル、たんぱく質を含むものを選ぶとよいでしょう。

例えば、フルーツや野菜スティック、小魚類、ヨーグルトなどが挙げられます。

これらは子どもたちの成長に必要な栄養素を補うことができます。

小川

手作りおやつのメリットについても教えていただけますか?

もなみ先生

手作りおやつの最大のメリットは、添加物や保存料を避けることができる点です。

自分で材料を選び、調理することで、より健康的なおやつを提供することができます。

また、手作りすることで子どもたちもおやつ作りに参加でき、食べ物への興味や感謝の気持ちを育むことができます。

小川

食育にもよいのですね。おすすめの手作りおやつはありますか?

もなみ先生

例えば、バナナとオートミールで作る簡単なクッキーや、おからを使ったパンケーキなどが手軽で栄養価も高いのでおすすめです。

これらは作り方も簡単で、親子で楽しんで作ることができます。

よくある質問

小川

保護者からよくある質問について教えてください。おやつの適量はどれくらいですか?

もなみ先生

子どもの年齢によりますが、未就学児は目安として1日2回、1回あたり100~150キロカロリー程度が適量です。

おやつは食事の補完として考え、食事で不足しがちな栄養素を補うために適量を守ることが大切です。

小川

具体的にはどのくらいの量になりますか?

もなみ先生

例えば、リンゴ半分とヨーグルト1カップ、または手のひらに乗るサイズのふかし芋などが適量です。

おやつを過剰に摂取すると食事の時間にお腹が空かなくなるので、適度な量を心掛けましょう。

小川

次に、食事とおやつのバランスについて教えてください。

もなみ先生

食事で炭水化物が多い場合は、たんぱく質や脂質を含むおやつを取り入れるなど、全体の栄養バランスを見ながら調整するとよいでしょう。

例えば、朝食にパンと果物を食べた場合、おやつにはヨーグルトや小魚を追加することでバランスが取れます。

小川

アレルギー対応の具体例を教えていただけますか?

もなみ先生

アレルギー対応としては、アレルゲンを含まない食材を使用したおやつを用意しています。

例えば、乳製品アレルギーの子どもには、豆乳ヨーグルトやアーモンドミルクを使用したおやつを提供します。

また、小麦アレルギーの場合は、米粉を使ったおやつを用意することが一般的です。

卵アレルギーの子どもには、卵を使わない焼き菓子やフルーツを使ったおやつを提供します。

小川

家庭でのおやつ選びについて詳しく教えていただきありがとうございました。栄養価やアレルギーに配慮した食材を意識して、子どもたちの健康をサポートしていきたいですね。

まとめ

今回は栄養士のもなみ先生に、子どもに適したおやつの選び方について詳しくお話を伺いました。

インタビューを通じて、栄養バランスを重視し、自然な食材を使用し、アレルギー対応をしっかりと行うことの重要性を再認識することができました。

おやつの時間は子どもたちにとって楽しいひとときであり、栄養補給の大切な機会でもあります。栄養士さんからのアドバイスを参考に、子どもたちと一緒に楽しく健康的なおやつ時間を過ごしてくださいね。

小川愛海
子育てに役立つ情報を取材していきます。

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