保育士に聞く!0歳児が好きな遊びを月齢別にご紹介

お出かけ先にいる時や乗り物に乗っている時、赤ちゃんのご機嫌が悪くなってしまうと少し困りますよね。そんな時、赤ちゃんの好きな遊びを知っておくととても役に立ちます。

ですが、「0歳の頃にどんな遊びをしていたかなんて覚えていない・・・」「赤ちゃんってどんな遊びをすると喜ぶんだろう?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は、現役保育士のゆうき先生に、0歳の赤ちゃんにおすすめの遊びと月齢別の発達について教えていただきました。

 この記事が、赤ちゃんと楽しく遊ぶヒントになれば幸いです。

ゆうき先生
みらいく早苗町 副主任
ゆうき先生
子どもの目線に立ち、それぞれの思いを受け止めたり、共有することを大切にし、後ろ向きな感情にも一緒に向き合いながら寄り添う保育をしています。 日々子どもたちに刺激をもらいながら、楽しく保育をしています。

0歳の赤ちゃんと遊ぶコツ

金子

保育士さんは赤ちゃんと遊ぶのがとても上手ですが、赤ちゃんを楽しませる秘訣があるのでしょうか?

ゆうき先生
ゆうき先生

赤ちゃんの発達段階に合わせた遊び方を意識すると、興味を持ってもらえることが多いですよ。

例えば、赤ちゃんとぬいぐるみで遊ぶ時、何気なく”ふりふり”してしまいがちですよね。

ですが、実は赤ちゃんの顔の前で動かさずに、ぬいぐるみを止めて見せた方が喜んでくれます。

0歳の頃は視界がまだぼんやりしている上に、目で物を追いかける力もまだまだ未熟なため、じっくり見せる方が認識しやすいのです。

金子

なるほど。赤ちゃんの目の成長に合わせて、見せ方を決めていたのですね!

発達に合わせた遊び方を意識することが、あやし上手の秘訣というわけですね。

0歳児の月齢別の発達とおすすめの遊び

金子

では、月齢別の発達とおすすめの遊びについて教えていただけますか?

ゆうき先生
ゆうき先生

0歳児はみるみる成長していくので、その度に喜ぶ遊びも変化していきます。以下にまとめましたので、参考にしてみてください。

0~3か月の赤ちゃんの発達

  • 近くの物であればぼんやり見える
  • おもちゃなどをゆっくり目で追う
  • 「あー」や「くー」といった声を出す(喃語)
  • 手や足の存在に気付いて、動かしたり見たりする
  • 音に気付いて顔を動かす

0~3か月の赤ちゃんにおすすめの遊び

  • 五感を刺激する遊び

例えば…

  1. 顔を近づけてにこにこ話したり、スキンシップをとったりするふれあい遊び
  2. モビールを目で追う
  3. リトミックスカーフを赤ちゃんの顔の前でひらひらして楽しむ
  4. 音のなるおもちゃを鳴らして「どこかな~」と言う
ゆうき先生
ゆうき先生

先ほどお伝えしたように、おもちゃは顔の前でじっくり見せるとよく注目してくれます。

「じっと見ているなぁ」と思ったら、おもちゃをゆっくり移動させてみてください。

この時、おもちゃを目で追いかけようとします(追視)。追視を取り入れて遊ぶことで、赤ちゃんが目や首を動かす練習になるので、この時期にぜひ取り入れたい遊びです。

また、視界がぼんやりしているので、キラキラしたものやコントラストがはっきりしたおもちゃによく興味を示しやすいと言われています。

ゆうき先生
ゆうき先生

興味を持つものはその子によって違うので、赤ちゃんの目線や喃語をよく観察して、お気に入りのおもちゃや遊びを探ってみてくださいね。

3〜6か月の赤ちゃんの発達

  • 楽しい時に声をあげて笑う
  • 首が座る
  • 顔や表情を見分けることができる
  • 視力が育ち、周囲の物に興味を持ったり手を伸ばしたりする

3〜6か月の赤ちゃんにおすすめの遊び

  • 手遊びやふれあい遊びを、音楽に乗って楽しむ
  • いないいないばあ
  • 鏡に映る自分を見て興味を持つ
ゆうき先生
ゆうき先生

首が座る頃には視界が広がるうえにはっきりしてくるため、ねんねの頃とは見える景色が変わり、様々なものに興味を持つようになります。

抱っこをしたり、膝にのせたりして、赤ちゃんから見える景色を変えてあげると喜んでくれます。

また、この時期は予想する力がついてきて、「いないいないばあ」を楽しめるようになります。

ゆうき先生
ゆうき先生

鏡で遊ぶ時は、子ども用の割れない鏡を使い、親子一緒に遊ぶことが大切です。

園の子どもたちを見ていても、鏡に映った自分に興味を持つ子は多い気がします。

6〜9か月の赤ちゃんの発達

  • お座り、ずりばい、ハイハイができるようになり、視野や行動範囲が広がる
  • つまむ、ボタンを押すといった手先を使った遊びができるようになる
  • 簡単な言葉や自分の名前がわかるようになる 
  • 離乳食を食べる

6〜9か月の赤ちゃんにおすすめの遊び

  • つみきやポットン落としなど手先を使う遊び
  • 絵本の読み聞かせ
  • 転がるボールを追いかけたり、転がしたりして遊ぶ
  • 音の出るおもちゃ
ゆうき先生
ゆうき先生

指先を上手に使えるようになるこの時期の赤ちゃんは、「つまむ」「シールを貼る」「ティッシュペーパーを引き出す」「ボタンを押す」というような動作もできるようになり、楽しむことが多いです。

ティッシュやシールなどは口に入れてしまう事もあるので、そばで見守ってあげてくださいね。

大きすぎず、手でつかみやすいおもちゃを選ぶ事もポイントです。

ゆうき先生
ゆうき先生

大切な書類など赤ちゃんに触れてほしくないものは、手の届かない場所に移動し、代わりのものを渡すなどしてやってみたい気持ちを満たしてあげてくださいね。

9〜12か月の赤ちゃんの発達

  • ハイハイが上手になり、追いかけっこや探索を楽しむ
  • つかまり立ちや伝い歩き、一人歩きを身に付ける
  • 欲しい物や見つけたものを、指をさして伝える
  • 「ちょうだい」など簡単な言葉を理解し、「わんわん」といった擬音が少しずつ使えるようになる

9〜12か月の赤ちゃんにおすすめの遊び

  • 絵本の読み聞かせ
  • 風船遊び
  • 手遊びで、まねっこをして遊ぶ
  • 公園で遊ぶ

例えば…

  1. 砂場で砂に触れる(感触を楽しむ)
  2. ガード付きブランコで少し揺れる
  3. クローバーをちぎったり、虫に触ったりして自然に触れる

赤ちゃんは言語が未発達な分、指をさして伝えようとしてくれます。

指差したものに対して「猫がいるね」など声をかけてあげると、赤ちゃんも徐々に「これは猫っていうんだ」と理解していきます。

ゆうき先生
ゆうき先生

絵本を読んでいると、よく指をさして伝えようとしてくれるので、親子のコミュニケーションのよい機会になると思います。

また、園ではつかまり立ちをするのにちょうどよい高さの棚などを置いて、思う存分体を動かせるよう環境づくりもしています。

金子

0歳の子どもの「できること」に合わせて遊びを用意していくことが、遊び方のコツなのですね!

また、親子の関わりが重要な時期だからこそ、遊びの中にスキンシップやおしゃべりをたくさん取り入れていくとよいことがわかりました。

まとめ

今回は、0歳児の発達の特徴と月齢別のおすすめの遊び方について、保育士のゆうき先生に教えていただきました。赤ちゃんの発達に合った遊びを親子一緒に楽しむことで、お子さんがいろんなものに興味を持つきっかけになりそうですね。

ただ、「生後〇か月だからこの遊びをしなきゃ!」と窮屈に考える必要はありません。大切なのは、お子さんがやりたい遊びを十分に楽しむことや、親子でその楽しさを分かち合うことです。

ぜひこの記事を参考に、赤ちゃんが楽しめる遊びを発見していってくださいね。

金子詩奈
長野県立大学健康発達学部こども学科の学生ライターです。大学では日々保育について勉強中。少しでも子育ての役に立つような情報をお届けしたいと思っています!

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