乳児がなんでも口に入れるのはなぜ?安全対策と便利グッズの活用法をご紹介!

赤ちゃんがなんでも口に入れる行動は、多くのママやパパが経験する悩みの一つです。

これは赤ちゃんの成長過程からみると自然な行動ですが、誤飲や安全性の観点から不安を感じることもあるでしょう。

本記事では、保育士さんへのインタビューを通じて、赤ちゃんがなぜ口に物を入れるのか、その行動の背景を解説します。

また、誤飲防止のための具体的な安全対策や、YouTubeで話題の便利グッズ「苦い塗料」の活用方法についても詳しくご紹介します。

しっかり安全対策をして、安心した気持ちで子育てできる環境を作っていきましょう!

金井みき先生
みらいく保育園 副主任
みき先生
保育士になり7年目。長野市と白馬村で約6年間保育士をした後みらいくに入職。子どもたち一人一人の個性を大切に、温かい保育を心がけています。

乳児がなんでも口に入れる理由

小川

そもそも、赤ちゃんがなんでも口に入れてしまうのはなぜなのでしょうか?

金井みき先生
みき先生

乳児がなんでも口に入れようとするのは、成長する上でとても自然な行動です。

特に生後4~6か月ごろから始まる「口で学ぶ」時期に顕著です。

乳児はまだ手や目が十分に発達していないので、物を口に入れて、感触・形・味を確認することで、自分の周囲の世界を知ろうとしているんです。

小川

まさに赤ちゃんにとっての学びの手段なんですね。他に理由はありますか?

金井みき先生
みき先生

他の理由としては、歯の生え始めに関連していると言われています。

6か月ごろから歯茎がムズムズしだすので、物を噛むことで歯茎を刺激したり、違和感を和らげたりしているんです。

また、ストレスや不安を感じた時に、口に物を入れることで安心感を得る行動も見られます。

小川

あまり心配する必要はないのですね。

金井みき先生
みき先生

そうですね。ただし、誤飲や危険物を口に入れるリスクはありますので、保護者の方が適切に環境を整えることが大切です。

この行動自体は、赤ちゃんが成長するために欠かせないステップです。

誤飲のリスクとその対策

小川

赤ちゃんがなんでも口に入れる行動は成長過程の一つとはいえ、誤飲のリスクがあると心配です。

どのようなものが危険なのでしょうか?

金井みき先生
みき先生

誤飲のリスクが高いのは、乳児の口に入る大きさで、飲み込めるもの全般です。

私たちはトイレットペーパーの芯より小さいものは近くに置かないように注意しています。

例えば、ボタン電池や硬貨、小さな玩具の部品、ビーズなどは要注意です。

さらに、洗剤や化学薬品、タバコなどの家庭内で見られる危険物も誤飲のリスクがあります。

ボタン電池は特に危険で、短時間で体内を損傷する可能性があるため、絶対に乳児の手の届く場所に置かないでください。

物をのどに詰まらせる事故・誤飲の事故についてはこちらの記事でも解説しています

安全対策

1. 家庭内の整理整頓

金井みき先生
みき先生

誤飲を防ぐために、まず家庭内の整理整頓が基本です。

小さな物や危険物は、乳児の目線や手の届く範囲に置かないことが最も重要です。

 

リモコンの電池カバーが壊れている場合は、すぐに修理するか手の届かない場所に保管してください。

2. 安全な遊び環境を整える

金井みき先生
みき先生

乳児が遊ぶスペースには、誤飲の心配がない安全なおもちゃを用意しましょう。

 

おもちゃは年齢に応じた安全基準を満たしているものを選び、壊れて小さな部品が出るものは避けてください。

遊ぶ時は必ず目を離さず、危険な状況がないかを確認しましょう。

3. 誤飲防止グッズの活用

金井みき先生
みき先生

赤ちゃん用の誤飲防止カバーや家具用のプロテクターを活用することも効果的です。

また、キッチンや洗濯機周辺など、危険物が多いエリアにはゲートを設置して、乳児が入れないようにしましょう。

誤飲が起きた場合の対応

小川

万が一誤飲が起きた場合、どう対応すればよいですか?

金井みき先生
みき先生

誤飲が疑われる場合は、すぐに医療機関に連絡してください。

特にボタン電池や薬品類を飲み込んだ場合は緊急性が高いので、すぐに受診してください。

また、何を飲み込んだのかわかるように、同じ物を持参するとスムーズに診察が進みます。

小川

日頃から安全な環境づくりに努めると同時に、万が一の準備も必要なんですね。

金井みき先生
みき先生

その通りですね。

乳児がなんでも口に入れる行動は親が環境を整えることでリスクを最小限に抑えることができます。

大切なのは、赤ちゃんの成長を見守りながら、安全に学べる環境を整えてあげることです。

YouTubeで話題の「苦い塗料」の使い方と注意点

小川

最近YouTubeで「苦い塗料」を使った対策が話題になっていますが、実際にどのように活用できるのでしょうか?

金井みき先生
みき先生

「苦い塗料」は、乳児が家具やテーブルをかじったり、触ってほしくない場所に近づくのを防いだりするために利用される製品です。

乳児が舐めたり噛んだりした時に苦味を感じ、「触らないほうがいい」と学ぶきっかけを作ることができます。

 

ただし、この方法はあくまで最終手段として考えてください。

使い方の具体例

1. 家具の縁や角に塗布する

金井みき先生
みき先生

乳児が特に噛みつきやすい家具の角やテーブルの縁に塗る方法です。

 

ただし、あくまで「応急処置」としての使用がおすすめです。

最初の対策としては、家具カバーを使うなど、別の方法を考えることが有効です。

2. 手の届く場所の危険エリアに塗る

金井みき先生
みき先生

電化製品やコード、棚の端など乳児が触ると危険な場所に使用できます。

ただし、塗料の材質が対象物に適しているか確認する必要があります。

 

また、塗料だけに頼らず、そもそも危険物を乳児の手の届かない場所に移動させることが第一です。

3. おもちゃへの塗布は慎重に

金井みき先生
みき先生

おもちゃに塗る場合、安全性の高い製品であることが必須です。

 

とはいえ、誤飲防止としては、おもちゃの選定や使用環境の見直しを優先してください。

小川

効果は実際にあるのですか?

金井みき先生
みき先生

動画では、「テーブルをかじらなくなった」「効果があった」という体験談が紹介されています。

ただし、こうしたレビューは参考程度にとどめ、製品選びの際には成分表示や安全性を確認することが大切です。

苦い塗料は確かに便利ですが、使用を急ぐよりも、まずは家庭全体の環境を整えることを優先していただきたいです。

使用する際の注意点

1. 乳児の健康に配慮した製品を選ぶ

使用する塗料は、「食品にも使用可能」「無毒」「赤ちゃん用」と明記されているものを選びましょう。

安全性を確認せずに使用すると、かえって健康に影響を与えるリスクがあります。

2. 過度な使用を避ける

あちこちに塗りすぎると乳児が苦味を感じる頻度が増え、ストレスになる場合があります。

どうしても使用する必要がある場合でも「ここだけは触らないでほしい」というポイントに絞ることが重要です。

3. 効果がない場合は別の対策を検討する

乳児によっては、苦い塗料が効かない場合もあります。

家具用カバーや安全ゲート、収納の工夫など、他の対策を優先し安全性を高めるほうが、長期的に見て効果的な場合も多いです。

小川

苦い塗料を使う前に、まずは環境整備への意識を高めて実践することが大切ということですね。

金井みき先生
みき先生

その通りです。

苦い塗料は便利な選択肢の一つではありますが、あくまで最終手段と考えましょう。

赤ちゃんの成長を見守りながら、安全で安心できる環境を作ることを心がけてくださいね。

まとめ

赤ちゃんがなんでも口に入れる行動は、成長過程において自然なことであり、周囲の世界を学ぶための大切な手段だということがわかりました。その一方で、誤飲やケガのリスクが伴うため、親としては安全対策が欠かせません。

保育士へのインタビューを通して、誤飲のリスクや具体的な安全対策、YouTubeで話題の「苦い塗料」の活用法などさまざまな工夫をご紹介しましたが、赤ちゃんが家具やテーブルをかじる行動はよく見られるものなので、必ずしも急いで対策を取る必要があるわけではありません。

話題の「苦い塗料」は、赤ちゃんが触れてほしくないものを避けさせるための便利な手段の一つですが、あくまで最終手段として考えるのがよいでしょう。

成長過程にいる赤ちゃん側の行動を完全に制御しようとするのではなく、まずは小さな物や危険物を片付けるなどの配慮をすることが基本です。

そして家具カバーや誤飲防止グッズなどの対策を併用することで、より安全な環境が整います。親子で安心して過ごせる環境作りのため、必要に応じて、適切な対策を取り入れていきましょう!

小川愛海
子育てに役立つ情報を取材していきます。

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